嫌われても俺は (Page 4)

「…やめてくれ…あんっ…悟…」

悲痛な竜也の叫び…俺の心がえぐられる…菊穴の痛みと菊壺の快感が混じってなんともいえない快感になっているのだろう。いつもより、なまめかしい竜也の姿がそこにはあった。

「俺は、お前のことは愛していなかった。最初からな…」

――本当は愛している…今でもずっと…再会したあの日から…

「嘘だ…っっつ…悟はっ…んっ…本当にっ…ぁんっ…愛してくれてたっ…」

「それはお前の妄想だ。それにしても、愛されてないのに感じる体になったんだな…もとには戻らないぞ?」

――妄想なんかじゃない…俺はお前を愛している。俺を感じてくれていて嬉しいんだ

本当の思いをこめて、竜也の体に俺を刻み込むように自身の男根を菊壺に擦り付ける。

ビクビクっと竜也の体全体が痙攣して、俺の男根を絶対離さないように締め付けた。

「さと…るっ…んっ…そこっ…ぁんっ…」

俺が開花させた性感帯を責められ、竜也の男根の先から我慢汁があふれ出している。

「こんな男色で組の舎弟が釣れるとは思わなかったな」

――お前が舎弟になっていなかったら…俺たちの幸せは続いたのかな…

「ふぁっ…んやっ…俺はっ…舎弟じゃなくてもっ…さと…るのっ…んあっ…」

「うるさい…」

竜也のみだらな声に、思わず口づけをしてしまった。むさぼりつくように舌を絡ませる。

「悟…んっ…んっ…ふっ…」

「キスも乱暴にされるのが好きだったみたいだな」

俺は、冷たく竜也にいった。なにかを期待していた竜也の目は捨てられた子犬のような目に変わっていった。

「なにも思っていない…利用しただけだ…」

――本当は愛している…一緒にいたい…

俺は、言葉とは裏腹の思いを込めて、竜也の菊壺に欲情を放った。竜也はうつろな瞳で天井を見つめて果てていた。

「…信じてたのに…こんな俺のこと…愛してくれていると思ていたのに…」

俺は無言で淡々と竜也を拘束していたものをほどき、服を着た。竜也は裸のまま俺をにらみつけている。

「…お前…覚えていろ…今度会ったときは…」

竜也の言葉を聞き終わるまえに、俺は部屋を出た。

竜也の俺への愛が憎しみに変わった。これで、俺が摘発現場に顔を出しても、動揺することはないだろう。

俺がやったことは、結果的に竜也を傷つけてしまった。だけど、俺は愛した相手をゆがんだ形になっても守りたかったのだ。

それに、竜也は俺が警察であることも知らなかったみたいだった。俺の正体を知っても、竜也は一緒に逃げようといってくれるだろう。しかし、組から離れるということは、竜也が組から追われることになってしまう。

だから、愛する人の命を守るために俺は嫌われることにした。

「竜也…さようなら…」

明日の夜、またお前に会うことになるだろう。そのときは、どうか迷わず俺に殺気を向けてくれ。そうすれば、お前が俺とつながっていたことは知られずに済むだろう。

俺は、明日のために夜の街に姿を消した。

Fin.

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