幸せな時間は、たくさん。 (Page 3)

「入れるよ?」

先端が、僕の後ろへあてがわれた。

「ちょうだい、将くん、はやく…!」

叫ぶように求める僕の身体の中に、将くんの硬いペニスが押し入ってくる。

「あっ、あぁぁっ…!」

それだけで、僕のペニスは精液を吐き出した。

「っ…、すごい、入れただけなのに…」

将くんが苦しそうに眉間にしわを寄せている。

動けないぐらいギチギチに締め付けてしまっている自覚はあっても、急な絶頂が気持ちよすぎて身体の力が抜けない。

「これじゃあ動けないよ、アキちゃん…」

「…っめ、きもち、よくて、ずっとイッてる…」

身動きのできない僕をみかねて、将くんは僕の脚を抱えなおした。

「あ、ああっ…」

挿入の角度が変わっただけで、僕はまた新たな絶頂に襲われる。

イキすぎて、今度は力が抜けてきた。

「すごいね、アキちゃんの身体、ずっとイッてる…」

将くんは吐息をこぼしながら、そっとペニスを抜き差しし始めた。

緩い動きで前立腺を押し上げられて、僕は気持ちよさから泣き出してしまう。

「将くん、そこ、そこ…突くの、いい…もっと、もっとしてぇ…」

「いいの?ここ?」

「そこ、それ、もっとほしい…!」

もう、ほとんど自分で動けないくらいにイキまくってしまったのに、僕はもっともっとと、ねだるのをやめられない。

「アキちゃんは欲張りで可愛いな…」

将くんは、額に汗を浮かせて微笑みながら、僕の弱いところをたくさん突いてくれた。

「あっ、あっ将くんっ、イイっ、も、ぉ、またイッちゃう…!」

「いいよ、アキちゃん、最高に可愛い」

僕が背をのけぞらせて身体を震わせるのを見て、将くんは満足げに笑った。

そして、

「あと、ちょっとだけ付き合ってね」

と囁くと、もう言葉も紡げなくなるほどの快楽に僕を沈めてしまった。

そこから、意識がとぎれるまでの記憶は、すでに曖昧だ。

次に目を覚ました時には、僕の身体はきれいにされていて、シーツも布団カバーもきれいなものに取り替えられていた。

もちろん、僕が引き込んだ洗濯物もなくなっている。

でもほのかに香る将くんの匂いが、僕を安心させてくれていた。

かちゃりと控えめな音で、部屋の扉が開いた。

「あ、おはよう、アキちゃん。コーヒー入れてきたよ」

昨日の激しさなんてみじんも感じさせない様子で、将くんが部屋へ入ってきた。

「ありがとう」

コーヒーを受け取りながら、僕は将くんの顔をまじまじと見つめた。

「ん?」

首を傾げられて、僕は恥ずかしくなってしまう。

「うん、将くんのこと、やっぱり好きだなって思って」

思わず僕が笑うと、将くんはニヤッと笑って、

「昨日あんなにしたのに、まだ足りない?」

と言った。

「ち、ちが…、違うけど…、もうちょっと回復したら…またシたいな…」

と僕が返せば、将くんはにっこりして、

「次は気を失わないように優しくするからね」

と言ってくれた。

Fin.

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