運命の相手に、負けたくないから (Page 3)

「そうかも。話には聞いてたけど、マジで強制的に発情すんのな。…それで…オレとお終いになるって思った?」

なぜか、レンのその笑顔に無性に腹が立ってしまった。

「そうだよ!なんで僕が焦らないと思うの?!普段は抑制剤飲んでるから他人のフェロモンなんか平気~って言ってる君が!あんなに発情して、いつもより硬くして大っきくしてて、捨てられるかもって不安になってもおかしくないでしょ?!」

まくしたてる僕に、レンはポカーンとしていた。

理不尽を言っている自覚はあるけれど、もう口から出てしまったものは仕方ない。

「僕とエッチするときよりも興奮してるのがわかって、悔しくて仕方なかった!だいたい、運命の番は惹かれ合うんだから、捨てられたらどうしようって思うの、変じゃないでしょ!!」

逆ギレしてるのもわかってるし、情けなくて悲しくて、壊れた蛇口みたいに涙が出て、おまけに吐きそうだ。

レンは、僕を強引に抱きしめた。

「ん…っ」

「オレはさ…あの人が運命の相手だとしても、抗いてぇよ。運命だから番ってくれって言われても、嫌だよ」

「…ほんとに?」

「だから、さっきもやめてくれって言ったんだよ。ほかの男のニオイで興奮した体で、…昌樹のこと抱きたくなくて」

レンの言葉に、きゅんっと身体が疼いた。

そんなに想われているなんて、嬉しくてたまらなかった。

「…じゃあ…、じゃあさ、今は?僕で興奮できる…?」

「できるけど…、ヤるのは無理だぞ。お前がメチャクチャやったから、痛くてできねえ」

「…そっか…ごめん…」

しょげる僕を見て、レンは大きなため息をついた。

「そんな物欲しそうなエロい顔してこっちみてんなよ」

「…だって…欲しいんだもん…」

「だもん、じゃねえよ…、っとに…」

僕の方へすり寄ってきたレンは軽々と僕の身体を抱えて、向かい合わせで腿の上に座らせてきた。

「な…なに…?」

「指でイカせてやるから、満足するまでイキまくれよ?」

 
「えっ…!」

思わず、期待した声を上げてしまった。

僕の反応を見て、レンは笑っている。

「…仕方ないじゃん…レンにしてもらうと、溶けちゃうくらい気持ちいいんだから…」
 

「じゃあ、いっぱい溶けてもらおうかね」

「…うん、いっぱいして…」

レンが、僕にキスをくれた。

嬉しくて嬉しくて、それに応えながら、僕は腰をレンに擦り付ける。

「お願い…レン…いっぱいして…」

僕のおねだりに、レンはニコッと笑って、

「さっきのお返しだからな」

と、僕の後ろに手を伸ばした。

不安だったけれど、レンは僕を捨てたりしないと言ってくれたし、おねだりのかいもあって、僕は気を失うほどレンにイカせて貰った。

Fin.

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