白黒の秘密の話は序章として (Page 4)
チャックを下げ、互いの男根を探り合った。
熱くなった股の間は硬くなり、先走りに濡れた手を滑らせながら上下に動き触れあう。
溢れる唾液をすくうように舐め上げ、そしてまた再び唇を熱く重ねる。
小さな喘ぎ声が響く。
夕明りが照らしていた部屋は、もうすっかり暗くなった。
ここは遠い街。部屋にはふたりきり、邪魔するものはいない。
ただただ互いを貪り合い、真っ白になっていく。
響也が、息荒々しく酷く勃起した二人の陰茎を合わせる。
窓に月明かりが差し込む。
妖艶で、眩しい。
「…っ…はァ…」
いっときの衝動だとしても、十中八九、気持ちを植え付けられた。
普段、可愛げのない態度ばかりとってしまっていたが、彼の熱い手の中で、俺の陰茎はドクドクと脈を打つ。
過去の自分を忘れてしまうほどに、身を任せて恥ずかしい声を我慢している。
いたずらに愛し合いたい気持ちにかられ、少し開いた唇の間にまた舌を差し入れる。
応えるように絡められた舌。握る手を強めた。
互いの息が上がっていく。
「…っぁあ」
男根から熱い性液が飛び出る。
ドロッとした生暖かさが手にかかった。
俺は響也にもたれかかって、一言だけ涙をこぼし呟いた。
「好き…」
性行為とは不思議なものだ。
相手へ素直な気持ちを伝えるタイミングを与えてくれる。
「響也…」
硬いままの響也を口へ含む。
小さな甘いため息が彼の唇から溢れた。
俺は頬をすぼめ陰茎を吸い上げ、頭を上下に動かす。
気持ちがいいのか、彼の腰が俺の動きに合わせるように弾む。
「…っあ、あやせ」
膨らみが口に中で増していく。
ビクビクと脈打つ肉棒を追い詰めるように舌を踊らせると響也が仰け反った。
シーツを掴む響也の指先が、とても卑猥に見えた。
頭に血がのぼる。興奮する。
下でチロチロと舐め、一気に口に含み吸い上げてやると苦味が口の中に広がった。
「ふふ」
俺は嬉しくなって響也を見上げた。
息を整える響也は俺の頭を優しく撫でた。
俺たちの夏が、始まる。
Fin.
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