この心をどうやって伝えようか

・作

スパダリで年上幼馴染の上司は、俺と同情で付き合ってくれている。その証拠にキスすらしたことがない。そんな関係に耐えられなくなった俺は、とうとう彼に別れを告げた。しかし逆に「抱かせてくれ」と言われてしまう。優しく柔らかな愛撫と甘やかな口説きで蕩けそうになった俺に、彼が囁いたのは――

今日俺は、初めて恋人とセックスする。

会社の上司であり年上の幼馴染である男に恋をしていると気がついたのは、かなり前のように思える。不純すぎるこの感情を捨てたくて、間違いだと思いたくて、女も男も経験した。
けれどどうしたってこの想いは捨てられなくて、酒の酔いに任せて告白したのが1ヶ月ほど前のこと。
そこから、なんでこうなったのか自分でもわからないが、彼が俺の気持ちを受け入れたことで俺たちの関係には新たに恋人というものが追加された。

同情、なのだと思う。
社内で不和が起きるとまずいから、あるいは長年の付き合いである弟分の頼みであるから。
だって一度もキスすらしたことがないのだ。
俺が顔を近づけるだけで、彼は困ったように顔を背けてしまう。それなのに好きだなんてありえない。

そう思うと苦しくて苦しくて、彼と付き合えて嬉しいはずなのに涙が溢れそうになるのを必死に耐えて何回目かの時、想いはついに決壊した。

「もう嫌だ…っ!同情で付き合うくらいならいっそ気味悪がられて振られた方がマシだった…。頼む、別れてくれ…。俺のことはもう、忘れてくれ…!」

ここまで言ってしまったのだから、会社も辞めるつもりで気持ちを吐露した。
突然泣き始めた俺を見て最初は驚いていた彼だったが、眉間に皺を寄せて低い声で話し始める。

「…お前は俺が、同情で付き合ってると思ってるのか?」
「じゃなきゃなんでアンタが俺と…っ男なんかと付き合うんだよ!!」
「そんなの、お前が好きだからに決まっているだろ」

好き。
そのたった一言が嬉しくて、けれどどうしても信じることができなくて首を横に振る。
だめだ、もうこれ以上は俺が耐えきれない。
どこまでも優しい彼とどこまでも自分勝手な俺との差を感じて嫌気がさす。

「……わかった、そこまで信じられないならいい」

だから、その言葉を聞いた時、湧いてきたのは安堵だった。別れを惜しむ気持ちより、嘘の関係を終わらせられる幸福さを感じるなんて、なんで最低な人間なんだろう。
そう、だから。胸を締め付けるようなこの気持ちも、自分の嫌悪するが故に湧き上がってくるものなのだ。
ポロリと溢れた涙は安堵によるものか、それとも別れへの絶望かわからずにただ最後の言葉を待つ。

けれど次に彼の口から発せられた言葉は、俺の想像とは真逆のものだった。

「俺の言葉が信じられないなら、行動で示す」

――抱かせてくれ、駿。

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