運命の相手はすぐそばに。 (Page 3)
「フェラされて気持ちよくなってる自分の顔…ちゃんと見て?」
「あっ、ああん…」
「どんな顔してる?」
「そんな…いじわるしないで…っ!」
思い切り顔を反らし、絶対に鏡に映らないようにしている素振りを見て、ますますいじわるをしたくなってしまう俺。
「よし、もっと恥ずかしいことしてあげる」
「ひゃっ!」
いきなり秘部に挿入し、太ももを広げ、両腕で身体ごと持ち上げたのだ。
これで恥ずかしいところがすべて嫌でも鏡に映ってしまう。
「繋がってるところ、丸見えだね?」
ピストンする度に上下に暴れるペニスと睾丸。
「嫌っ、嫌っ、降ろしてっ!」
「だーめ。俺がイクまでね?」
…ふと鏡越しに悠利と目が合った。
似てねぇなぁ。
自分でも似てない双子だと思う。
見知らぬ人からはただの友人だと思われることの方が多かった人生だった。
悠利には絶対に言わないけど、それがせめてもの救いだったのかもしれない。
「あっ…はぁっ…あのさ…もっとお金貯めて…んっ、とりあえず衣食住の住を確保しよう…よ?」
我ながらエッチしながらする会話ではないな、と少し笑える。
「急にっ…何っ?」
「ん? 車ん中じゃエッチできないから」
わざとピストンする速度を落とし、焦らしてやる。
「とりあえず部屋を借りればいつでもエッチし放題だよ?」
車中泊をし始めたころは車の中でもエッチをしていた。
だがある日の早朝、公園の駐車場に車を止め、誰も来ないだろうとおもいっきりエッチをしていたら、犬の散歩をしていたおばちゃんに窓を覗かれ、見られてしまったことがあった。
人に見られたとその日ずっと声を上げて泣かれてしまい、バイトに行けなかったほどだ。
両親に見られてしまったとき、ものすごく酷い言葉を投げ掛けられたトラウマなのだろうと思う。
「やだっ…! その話、しないで!」
「だったら悠利もエッチするのちょっと我慢してバイト頑張ろ?」
というのは建前だ。
本音は俺達のことを知らない遠いところで生活の基盤を作り、ゆっくりと暮らしていきたい。生涯を共にしたい。いつまでもこんな生活を続けられるはずもない。
そんな思いからだった。
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