王族の子を産むことになりました。 (Page 3)
耳元でひそひそとささやかれ赤面してしまう。
なんなんだ。この王子様は。完璧じゃないか。
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「…おはようございます。起床のお時間です」
「んんっ…」
ここに来てから1日1日がとても早く感じる。
毎日同じことの繰り返しなのだから。
でもひとつ楽しみが増えた。
キール王太子とささやかな時間だが、話ができることだ。
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「あっ…ああ…気持ちいい…」
キール王太子の下半身を口で愛撫する。
ここは血統を厳戒に守らなくてはいけない家系だ。だから王太子妃との子作りも監視下で行われ、本当にただ子供を作るための儀式としか思えないとキール王太子は言った。
それからはどちらともなく手を握り合い、キスをした。
「セックスってこんなに気持ちいいの?」なんて可愛らしいことを口にする。
「セックスは子供を作るだけの行為じゃないよ。俺のも見て?」と俺の勃起した下半身を見せると、初めて見るものに驚きを隠せないようだった。
「ほら、俺こんなに興奮してる」
そりゃ、人に監視されながら子供を作れ、なんて言われたら心の底から興奮なんてできない。
「俺のもしゃぶってみて?」
口元に下半身を持っていくとぎこちなくミルクを飲む子猫のようにチロチロと舌先で舐められる。
「んんっ…どう? 今の気持ち…」
「ドキドキする…」
「これがセックスだよ。ほら、入れてみて?」
背を向け、挿入するように促す。
「いいの…?」
同情心だろうと思う。
キール王太子は生涯をここで過ごさなくてはならないのだから。
俺がうなずくとミチミチと音を立てながら俺のナカに入ってくる男性器。
「ああっ! …うぁっ…! ううっ!」
あまりの気持ちよさなのかうめき声が聞こえたと思ったのと同時にピューピューと勢いよくナカに射精される感覚がした。
「もう出しちゃった? 大丈夫?」
「すっ…すまん…」
ものすごい快感だったのか、脚を震わせ息も上がっている。
「じゃあ、俺が動くから…」
キール王太子をベッドに寝かせ跨り、再び挿入する。
「もっと気持ちよくしてあげるね…?」
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「…妊娠してるね」
ある日突然ひどいめまいに襲われ、寝込んでしまった俺に医師が言った。
ただ具合が悪くなっただけかと思ったのに…
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