償い課~新任課長V字ハイレグ接待~ (Page 2)
「千ヶ崎くん。何も君を辞めさせようとはしていないんだ。部署移動をしてみないか?君は営業一筋なんだろうが…社長達(たっ)ての希望で、君を“償い課”に入れたいと言うんだ」
「償い課…?そんな部署、ありましたっけ…」
“償い課”なんて初耳だ。社内のフロアマップを思い返してみても――そのような課は存在していないハズである。
俺が首を傾げる姿を見て、言葉足らずだと思ったのか…上栗はさらに“償い課”の説明を続けた。
「償い課は、上層部が秘密裏(ひみつり)に作った裏部署さ。デスクは案内図には存在しない地下に配置され、1人きりで業務にあたる。つまり君は平社員の座から、償い課長へと特別昇進の打診をされているワケだ。給料も今の3倍以上。悪い話ではないだろ」
「――それはそうですが…」
言葉を濁すこちらに上栗は、『婚約まで話が進んでいる彼女もいるようだし、昇進は早い方がいいだろ?』と回答を急かす。
急な“課長への昇進”と“給料3倍”の言葉に目が眩みそうになるが…肝心の業務内容が見えてこず、不安だった。
「ところで上栗部長。その…償い課というのは、どのような業務を行うのでしょうか?」
このシンプルな問いに、彼の眼光が鋭くなった気がした。
「なぁに、大したことじゃない。所謂(いわゆる)“枕営業”を行うのさ。君のような豊満な身体なら、顧客もウチの“お疲れ社員”も大喜びだからね」
*****
(そんな…)
「何を驚いているんだ、千ヶ崎くん。ここまで来てしまったら後には引けないぞ」
社長直々だという異動の誘い。それも昇進と昇給が約束され、キャリアアップの足掛かりになると言われてしまえば…こちらに断る余地はない。
上栗から地下へと案内された俺は、薄暗い廊下の突き当り…今は使われていない宿直室へと連れ込まれていた。
カビ臭い畳張りの部屋は埃に塗(まみ)れ、クモが巣を張っている。とても仕事などできそうになかった。しかし上栗はこの汚れた部屋に慣れている様子で、靴下でサッと埃を払うと俺を座らせ、償い課の業務内容を述べた。
「償い課が行う業務は3つ。まずは、社員個人の申し出で行う【個人依頼】君が身体を使って依頼主の性欲処理や…上司、顧客への謝罪代行を行うんだ」
1つめの業務内容ですら耳を疑うほどだったのだが――上栗は続けて、【企業依頼】と、【営業補助依頼】についても口早に説明した。【企業依頼】というのは、サルビア社内で上司が部下を鼓舞しようと償い課を利用するもの。疲れが溜まった男たちへの奉仕や、童貞社員の筆下ろしに駆り出されるらしい。次に【営業補助】だが、これは外部の人間に対して性接待を行うもの。営業部のプレゼンや商談の場に同伴し、取引先やライバル社の社員相手に加虐プレイにも応じて話を有利に進めるといった内容であった。
最近のコメント