貸し切り観覧車で御曹司と甘々H
超大金持ちの御曹司でCEOの雲上人、天城龍一郎。そして龍一郎のセフレとなった普通の青年、西尾昴。2人はデートで遊園地にやってきた。セフレとして身の程をわきまえようとする昴に対して、天城はデレデレの様子で、人目もはばからずに触れてくる。本当に昴はセフレなのか…?
天井から生首が落ちてきた。
「ぎゃーっ!」
西尾昴は飛び上がって、天城龍一郎の腕にしがみついた。
「天城さん、首が、首が!」
「ははは、首だねえ」
けらけら笑う天城。昴はそれどころではない。生首をまたいでいかないと、このお化け屋敷の先へは進めないからだ。
「無理ですよ、あれ、近づいたら絶対動きますって…」
「怖いの?」
首をぶんぶん縦に振ると、天城の手がセーターの中に伸びてきた。
「ひゃ!?」
「昴、知ってる? エロいこと考えてるとお化けもどこかへ行くらしいよ」
「待ってください、天城さっ、ふあっ」
連日天城にいじられて、だんだん大きくなってきた乳首。シャツにこすれないように貼った絆創膏をあっけなく剥がされて、指先でさわさわとこねられる。
「あれ、勃っちゃった?」
膨れたズボンをじっと見つめられて、昴は暗がりの中で真っ赤になった。
「せっかくだしここで出しちゃおうか」
「出っ、えっ?」
理解が追いつかないうちに、天城の手が腰のベルトに伸びてくる。
「ま、待ってください! タイム! 今はだめ!」
「えー」
「せめて外のトイレまで…」
必死で懇願すると、転がった生首にあきれ顔をされた気がした。
*****
天城は大企業の御曹司で大企業のCEO。本来なら昴が会うことさえ許されないような人物だ。
お忍びでゲイバーに来ていた天城になぜか見初められ、セフレになったのが半年前の話。
12月のクリスマスの日、天城から連絡は一切なく、きっと上流階級の恋人さんと過ごしているんだろうなと昴は落ち込んでいた。
翌日の26日早朝に天城から、「サンタクロースに遊園地のチケットをもらったんだ。一緒に行こうよ」と電話があった。
サンタクロースなんて、面白い冗談を言う人だなあと思いながら、飛び起きて支度をした。
セフレの自分は呼ばれたらすぐ駆けつける。そうでもしないと、すぐ飽きられるだろうから。
*****
お化け屋敷から飛び出して、膨らんだ下半身を隠すようにトイレへ急ぐ。
「天城さん、待ってください、こんなところ誰かに見られたら…」
「誰も見ないよ」
そんなわけない。天城は頭のてっぺんからつま先までかっこよくて、隅々まで容赦なくきらきらしていて、いつも人の目を集めるのだから。
「あそこにいる着ぐるみの中の人、俺たちのこと見てます…」
「着ぐるみ? あれはうさぎのバニーさんだろ。中の人なんているわけないよ」
天城は時々、こういった類の冗談を言うのだ。
ファンシーな外装のトイレの個室に連れ込まれて、天城が性急にキスしてきた。
「んんっ…!」
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