処女喪失は拘束プレイで
結城は会社の飲み会で居酒屋にいたはずなのに、目が覚めたら見慣れない場所にいた。なぜか手錠をされ、全裸でベッドの上にいる。結城の身体に触れていたのは、日ごろから結城にセクハラ行為をする桜井という後輩だった。罵倒されることで喜ぶ桜井に結城はとうとう処女を奪われる──。
目を開ければ見慣れない天井。
──くちゅぅ…
「んあ!」
変な水音と共に快楽がやってくる。
身体を起こそうとしたとき、ガシャンッと大きな金属がぶつかる音が鳴った。
まず頭上を見上げる。
すると、黒い手錠が俺の両手を捕らえていた。
「え!?」
「ケガするので大人しくしててくださいね、結城(ゆうき)先輩」
「その声は…!」
なんとか顔を持ち上げて、下半身をのぞく。
そこにいたのは、毎日のようにセクハラをしてくる会社の後輩、桜井だった。
「なにしてんの!」
「ご覧の通り、諸事の準備です」
「しょっ…おいコラ! あっ!」
「…はぁ、可愛い」
桜井は太ももを押さえつけながら、全裸になる俺の身体を舐めるように眺める。
「はぁ…可愛い」
「うっさいわ! ボケ!」
「先輩、もっとマシな悪口ないんですか」
「あるわけねえだろ! 離しやがれ、このクソ変態!」
「あ、いいですね。その調子です」
「フザケンナ! セクハラ野郎!」
「先輩…、僕のことそんなふうに思ってたんですね…」
ところかまわずセクハラ行為をしてくる後輩にかける情けはない。
ないけど、そんな『しゅん…』とされると心が痛むわけで…。
「…桜井、ごめ──」
「ありがとうございます、先輩。とても嬉しいです」
「そういうヤツだよ、お前は!」
蹴り上げようと足をあげようとしても、桜井の手に押さえられビクリともしない。
「先輩、そんなに暴れたらまたクスリ使っちゃいますよ?」
桜井はそう言いながらにっこりと笑う。
(…こいつならやりかねない。…ん? ってか『また』ってナニ?)
前々から警戒していたのにこいつに捕まってるってことは、完全に油断したってことだろう。こんなことになってもしょうがない。
でもなんでこんなことになってるのか…。
警戒していたんだから、こんなあっさり捕まるはずがない。それも知らないうちに全裸になるなんて。
思い返そうと記憶を巡らせる。
会社の飲み会で居酒屋に行ったけど、桜井がいたから付き合い程度のビールを一杯でやめた。
そんなんで酔いつぶれるわけがない。
まさかビールにクスリを盛られてたってことか?
そしたら『また』の意味にも納得する。
そのとき、グチュ…と音がたってお腹の奥から快楽が訪れた。
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