飲み過ぎ注意!!
橘夏樹は25歳の平凡なサラリーマン。そんな夏樹の元に、幼馴染兼親友の津田直から週末の仕事終わりに飲みに行かないかと連絡がはいる。幼馴染からの久しぶりの連絡に、夏樹は浮かれた気分で居酒屋に行き、直と一緒に酒を飲みながら話をするも途中で酔いがまわり記憶が途切れてしまい…
「んっ…」
夏樹は窓の外から差し込む日差しにゆっくりと目を覚ます。
昨夜は、久しぶりに会った幼馴染と居酒屋に行って飲みながら、近況報告や仕事の愚痴をお互いに話し合ったところまでは覚えている。だが飲みすぎた弊害か、それ以降は全く記憶になかった。
「喉痛い…」
少し痛む喉を潤すためにベッドから降りようとした瞬間だった。
いつもならふわりと柔らかい布団の感覚しかないはずなのに、生暖かいものが触れる。夏樹は身体をビクリと反応させてから恐る恐る手に触れているものを確認する為に視線を下げた。
「…直!?」
視界の先にいたのは何故か裸の幼馴染。夏樹自身も何も身に纏っていないことに今更気が付き、目を何度か閉じたり開いたりしたがこれが夢でないはすぐに分かった。
お互いの身体に咲き誇る赤い印、それを見て夏樹はこの幼馴染と越えてはならない一線を飛び越えてしまったことを瞬時に理解する。
「ん…なつ、き?」
直が目を覚ましてこちらを見つめる。
「なっ、なお」
夏樹は慌ててベッドの上で頭を下げようとした瞬間、腰に激痛がはしった。
「痛いっ」
あまりの痛さに夏樹は崩れ落ちる。
そんな夏樹を見て、直は楽しそうに口端を歪めるとそっと身体を抱きしめた。
「そりゃ昨日は激しかったからな」
「僕が、こっちなの!?」
「当たり前じゃん。夏樹に抱かれる程俺は弱くないよ?」
それを聞いた夏樹は、抱きしめられている腕の中から恨めしそうに直を睨みつけたが、直は抱きしめていた腕をそっと下半身に滑らせていった。
「ちょっ、直!?」
「酔っ払って、あれだけ甘えてきて…」
「んっ」
「好きなやつに誘われて我慢出来るほど俺は優しい男じゃねぇからな」
「まっ、え?」
「あれ?覚えてない感じ?」
「しっ、知らない!」
「直大好き〜ってしがみついて離さなかったじゃんか」
直の言葉に顔を真っ赤にさせ、思わず回された腕にしがみついて首を左右に振って必死に否定をするも、直はそんな夏樹を見てますます笑みを深めるばかりだ。
「悲しいなぁ…」
「うっ…ごめん」
「別にいいよ、夏樹は覚えてないだろって思ってたから」
「なんか…ごめん」
「何回謝るんだよ。大丈夫、頭では覚えてないだろうけど…昨日散々抱いた身体なら覚えてるだろ」
「へ?」
「…だから、夏樹。ちゃんと思い出してね?」
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