はじめてをいただきますっ! (Page 6)
「ねぇ、教えて広瀬さん?どっちがスキ?」
「あん、あっ…どっ、どっちもっ…んん、や、す…きっ!」
「ねぇ、どうされるのが一番気持ちいい?グニグニする?カリカリする?」
「っ、はっ…か、かり、かりすっるのがっ…んす、き、んあっ!」
もう拓也は与えられる快感に流されてはじめてしまった。自由にならない両手は次第に快感を増幅する装置になりつつある。
アナルの奥を細かな振動で突かれながら、たまらない乳首への愛撫で、拓也のペニスはまたすっかり起ちあがり先端からは雫を浮かべていた。
「ね、ココも、触ってほしい?」
ピンと指で弾かれれば、ビクリと言葉より雄弁に拓也のアナルは答える。それでも、綾人は執拗に拓也の言葉を求めた。
「んっもう、さわっ…って!さわってっ、…ほしっ!」
拓也の懇願を聞けば、満足そうに吐息を吐き片手で拓也のペニスを握りしめた。
後ろ深くにペニスを穿たれ、乳首と、ペニスと、刺激をいっぺんに与えられた拓也はひとたまりもない。
「んっあ、やだ…もう、またっ、あんっ…い、いく、いっくぅ…っ!」
5度目の絶頂はこれまでにない快感を伴い、それでももう出すものないペニスはビクビクと震えているだけだった。
「んあっ…はぁ、も、もう、かんべんしてっ…んあ」
「んっ、ダメ、ですよっ?今のはヤバかったけど、オレまだ一回もイッてないんで」
「そ、そんな…んあっ」
「でも、もうさすがにかわいそうだし、跡、ついちゃうんでコレは外しますね」
そういうと、後ろ手に回された両手がようやく解放され自由になった。
「さぁ、ここから本番ですよ?」
「……っ!マジ、なに、いってるんっ…あああっ!」
またしても、いきなりペニスを引き抜かれた衝撃に嬌声をあげ、今度は再び引き倒されたベッドに押し付けられた。
「では、今度こそいただきますね」
すでに馴染んだアナルに、正面から深々と貫かれた。
「〜〜〜あーーっ、んんっ!…んあっ!」
綾人の猛攻撃はここからが本番だった。
たっぷりガンガンに犯されて、理性のタガも完全に外れた拓也も最後には綾人のペニスを自分から招き入れるほどハマってしまっていた。
*****
時刻は気づけば15時を過ぎていた。
喘ぎまくった喉は枯れ声もでず、汚れたシーツにくったりと横たわっていた。
綾人は枕元にあったミネラルウォーターをごくごくと飲むと拓也に差し出した。
「喉、大丈夫ですか?」
受け取ったミネラルウォーターを飲み干すと、再びベッドにうつ伏せに倒れ込み
「ああ、大丈夫だよ」
「気持ち、よかった?」
答えられずにいると、しつこく何度も聞いてくる。
「〜〜〜〜っあーもう!言わせんのかよっ!よかったよ!」
「じゃあ、次はもっとがんばりますねっ!」
「っ…?え、次って、おまえいっかいって…っ!」
後ろから覆い被さり、綾人は拓也の言葉を唇で塞いだ。
*****
――もう、絶対離さないもんね
そう、すべて綾人の策略だった。飲みの席も、なんならこの土地に住んでるのだって、みんな拓也に近づくため。
大学のキャンパスで一目惚れして、それから決めてた。ようやくこぎつけた、今日この日。
拓也の性格や好み、なんなら性癖だってリサーチ済みだ。もちろん今日の行為が初めてな訳がない。
この日のために色々研究してきたのだ。
――オレがはじめて、欲しいと思った人
――もうこれからのあなたの初めては、全部オレのモノだよ
ほだされてしまった拓也の明日は、明るくはないかもしれない。
Fin.
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