YES/NO?スイーツをめしあがれ (Page 2)
今日は日曜だ。
昨日の晩も、わざわざ名前の書いてあった要一のプリンを、わざと食べた。要一は案の定お怒りだ。
「もう!ミナトはなんでいつもいつも僕のも食べちゃうんだよ?!名前ちゃんと書いてあったでしょ?見えないの?ちゃんと今度は、ひらがなで見間違えないように書いたのに!!」
怒髪天を突く勢いで、機関車のように怒っている。
「もう、ごめんって!どうしてもお腹すいちゃってさ。明日また代わりの買ってくるから、ね?ごめんね?」
怒っている要一を見ていると、本人には申し訳ないけどほっこりしてくるのだ。こんな時だけ子供のように怒るから、いつもの真面目な要一とのギャップがかわいくてしょうがない。
心からの謝罪を受け入れてくれたのか、ひとまず今晩は怒りを治めて眠りについたのだった。
しかし、目が覚めたらなんだか様子がおかしい。
目を開けたつもりが何も見えない。どうやらアイマスクでもされているようだ。両腕も頭の上で縛られ固定され自由が効かない。手首に硬いロープのような感触があった。身をよじって隣を確認したが、要一の温もりはなく、シーツも冷たくなっていた。寝ぼけていたミナトもさすがにいっきに覚醒した。
「よ、よういち?」
「目、覚めた?」
声が聞こえてひとまず安心した。
「よ、要一どうした?何これ?」
「…もうさ、いい加減僕の大事なスィーツを勝手に食べるもんだから、どうしようかと思ってね」
――ヤバい、激おこだ。
いつもの怒ってる高めのテンションとは違い、低めのトーンでゆったりと話す口調は、かえって怒りのボルテージの高さを物語っていた。
「これはもう、お仕置きかなと」
「へ?おし…おき?」
「そ、覚悟してね。僕の食べ物の恨みは根深いよ?」
また、新しい要一の性格を知ってしまったようだ。
視覚と両手の自由を奪われたままでは、状況は今ひとつ把握できないが、とりあえずは寝ていたベッドにいつものタンクトップとトランクスのままで寝っ転がっているようだった。かたわらに要一の気配を感じるが、ガサガサと紙袋をいじる音だけでなにもわからない。
「ミナトもしっかり目が覚めたみたいだし、じゃあはじめようか?」
そういうと、要一はおもむろに湊のトランクスをずり下げくったりとしたペニスを取り出し、根元に何かを取り付けた。
「え、ちょっと…何それ?」
「コックリング」
「ココッ、コ、コックリング?!」
「ちょっと、ミナト鶏みたい」
ふふっと笑う様子はいつもと同じ要一だが、やっていることは物騒極まりない。
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