YES/NO?スイーツをめしあがれ (Page 7)
気がつくと、辺りはすでに暗くなっていた。喉も痛いし、腰もアソコも痛い。ゆっくりと起き上がってみると、足元に要一が伏せっていた。
「…っミナト?!目覚めた?」
湊の起き上がる気配で要一も目を覚まし、ガバッとミナトを抱きしめた。
「ミナトごめんね!ちょっと無茶し過ぎちゃって…身体…大丈夫?」
心配そうに覗き込む要一の顔を見返すと、その鼻をグイッと摘んでやった。
「イタタタッ!」
「もう、本当壊れたかと思ったよ!」
「うん、ごめん。…腕も、跡ついちゃった…」
要一は湊の手を取ると、手首にくっきりと残るロープの跡をさすさすとさすった。
「…でも、あんなミナト、初めて見た…すっごい、すごかったよ…?」
「なんだよそれっ!俺だって要一があんなことまでするなんて思ってもいなかったよ!!」
「でも、気持ちよかったでしょ?最終的には」
そういうと、要一は湊の頬に手を当ててウットリというのだった。
――どうやら、2人とも新しい扉を開いてしまったようだった。
それ以降、湊は勝手に要一のスイーツを食べてしまうことはなくなったのだが、かわりに週末になると容器に『YES/NO?』と書かれたプリンが、冷蔵庫に入るようになったのだった。
果たしてもうこれはお仕置きなのかどうなのか、そんなことはどうでもいい2人だった。
Fin.
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