マッチングアプリで会ったのは可愛い系のドS男子!?
上川龍哉は恋人いない歴=年齢のゲイ。最近マッチングアプリを使うようになり、初めてマッチした下田光紀とは毎日のように電話越しでオナニーをしていた。ついに、光紀と会うことになった龍哉は「リードしよう」と意気込むが、逆に押し倒されてしまい手首まで縛られて……!?
「ん……ふ、ぅ……」
水の音と自分の口から漏れた喘ぎ声がしんと静まり返った部屋に響き渡る。
自分の体から出る音や声は聞くに堪えないものだったが、『相手』に聞かれていると思うと恥ずかしさでそんなものはどうでもよくなっていた。
「リュウさん……どう? 今……はぁ、どんな、感じ?」
スマホから聞こえてくる可愛らしい声も興奮しているようで、吐息混じりに尋ねた。
「み、ミツキさん。もう……やめないか? は、恥ずかしくて……全然……」
「ダメだよ。ほら、もっと速く強く擦ってみて……」
「んん……!」
ミツキさんの「速く」「強く」という指示通りに手を動かすと、自分の意志に反して俺のものは硬くドクドクと脈を打つようになった。
「み、ミツキさ……! お、俺……もう……!」
「もう限界? じゃあ、一緒に……イこうか」
ミツキさんの呼吸に合わせて手を上下に擦ると呆気なく達してしまった。
電話の向こうにいるミツキさんの息も荒く乱れており、同じように達したのがよくわかる。
「ふふ。リュウさん、今日も可愛かったよ」
「男に可愛いなんて言わないでください!」
(ミツキさんの方が可愛いんだから……)
そう思いながら、俺はアイコンのミツキさんの写真を見た。
俺は高校生の時に自分の恋愛対象が男性であることを知った。
しかし、俺のようなゲイがどのようにして恋人を作ればいいのかわからず……未だに恋人ができたことはない。
最近になってようやく『マッチングアプリ』の存在を知り、ゲイ専用のを使い始めたのだ。
そこで初めてマッチし今もやり取りをしているのがミツキさん。
ミツキさんのプロフィール写真は顔がよくわからないが、可愛い系男子であることだけはよくわかる!
雰囲気に惹かれた俺がメッセージを送ったら、ミツキさんが返事をくれたのだ。
ミツキさんとは話もよく合い、いつのまにか電話越しでこのようなことをする仲に……。
「リュウさんと会えるのが楽しみだな~。覚えてる? 今週の金曜日だよ」
「わかってますよ。その日は仕事をすぐに終わらせますから!」
俺たちはまだ実際に会ったことがない。
大学生のミツキさんと社会人の俺とは時間が合わず、なかなか予定が立てられなかったのだ。
だけど、今週の金曜日にやっと会える!
「僕、リュウさんに会うの楽しみです! 実際に会ったら今以上にすごいことできるんですね」
「い、今以上にすごいこと……」
「あ、今何か想像したでしょ~? どんなことを想像したんですか?」
「え!? な、何にも想像してないですよ!」
「本当かな~?」
嘘だ。
本当はミツキさんにあんなことやこんなことをする妄想をしてしまった……。
(こんなに可愛い人と会えるんだ。電話ではミツキさんにリードされてばっかりだけど、ちゃんと会ったら次は俺がしっかりリードしよう……!)
俺は決意を胸に、ミツキさんとの電話を終わらせ眠りについた。
最近のコメント