幼馴染の拗らせが転生しても治りません! (Page 5)
「オレ、ゆーきを守って死んだこと、後悔してねぇよ。オレがお前の記憶に残る死に方をして、ちょっと興奮してた…最低だろ?」
「へ…?」
グイッと手を取られて、俺はあることに気がついた。向かい合う秀斗は上半身にこそシャツを羽織っていたのだが、下半身を露出(ろしゅつ)していたのだ。
「死んでも性欲は消えねぇみたい。オレの唯一の未練は、ゆーきとセックスできなかったことだからな…お互い男同士だってのに、“責任取れるようになるまでガマンしよう”ってのが間違いだった。生きていた頃と同じように、オレの上に跨(またが)るお前を想像して、オナっちまうんだ。きっと神様もびっくりしてるぜ?」
確かに勝手に俺を庇(かば)って死んで、あの世でこちらを見下ろしながら自慰行為にいそしむなんてサイテーだ。死後の世界がどんなものなのか、俺には知る術(すべ)がないというのに…。
(――俺も似たようなもんかな)
これを言ってしまえば、人としての品格を疑われるかもしれないが…彼と一度も身体を交わすことができなかった事実を悔やみ、俺も就寝前に秀斗の姿を想像して、ペニスを扱(しご)くのがクセになってしまっていた。オナニーをしているワケじゃない、とカコつけ…背徳感に苛(さいな)まれながらベッドに腰かけては、カーテンを少しだけ開け…月明りの中で、皮かぶりの先端を弄るのは心地よかった。
どこかで秀斗が見ていて、『なにしてんだよ?』なんて姿を現してくれるかも、と期待していたのだ。
(まさか、本当になるなんて…)
覚悟を決めて、秀斗に向き直る。もはや彼が幽霊だろうが、幻影だろうが、どうでもよかった。相手はペニスの根本部分を手に持ち、上下に揺すっていく。俺に見つめられて欲情したのだろう。徐々(じょじょ)に勃起したペニスの先端は、包皮がめくれたかと思うと薄ピンク色の頭をのぞかせ…透明な粘着液を滴(したた)らせていた。“もうガマンできない”とでも言うように。
「秀斗…そんなに溜まってんのなら、今シよ?俺、上でも下でもどっちでもいいから…秀斗の好きなようにしてくれ」
「――ゆーき…ホントにいいのか?」
彼の指が喉元に触れる。このまま秀斗のいる世界へと引きずり込んでほしいくらいだ。
あの日と同じようにひとつずつ、パジャマのボタンが外されていく。段階を踏もうというあたり、彼の優しさを感じた。
「しゅうと…やっぱダメ!そんな…尻の穴なんて…お前の指、汚れちま…ッ!!」
肛門の入り口に触れられると、味わったことのない感情に身体がうずく。男同士でのセックスについて調べたことはあったのだが、実際に体験してみるのとは全く違う話だ。
「おいおい、慣らさねぇと入らねぇだろ…痛い?」
秀斗と身体を重ね合わせたい気持ちとは裏腹に、腰が逃げてしまう。その様子を彼は愛おし気に見つめていたのだが、小さく悲鳴を上げた俺に言葉を詰まらせた。
「――ゆーきに挿れんのは無理かな…思ったよりも入り口狭くて、傷つけちまいそう…」
「な!?幽霊になってまで怖気(おじけ)づいてんじゃねーよ。言ったろ?俺は上でも下でもどっちでもいいんだ。お前が挿れる気ねぇなら、俺がお前に挿れてやる!!」
余計な心配をして手を止めた秀斗に腹が立ち、つい煽(あお)ってしまう。それが功を成したのか――いつの間にやら彼に押し倒されていた。
「ゆーきが俺に挿れるって?やめとけ…声震えてんじゃんか」
ニンマリと笑みを浮かべた秀斗が、今度はこちらに向かってハッキリ『お前に挿れていいよな?』と聞いてきたので、覚悟を決めて承諾の言葉を返す。
するとパンツをズリ下ろされた状態で仰向けにされ――股の間に秀斗が屈み込んで座った。視線は完全に俺のペニスへと向けられていて、じわじわと身体が火照(ほて)っているのがわかる。
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