そっくりな双子は恋人も共有する。
和也 (かずや)は大企業に勤めるサラリーマンだ。だが勤め先のそっくりな双子の御曹司、翔 (しょう)と翼 (つばさ)と超高級物件で奇妙な共同生活をしている。ことの始まりはある日、仕事終わりにエレベーター事故に巻き込まれてしまったことがきっかけで…
「ほら、後ろ向いて立って?」
俺は壁に手を付き、ケツを軽く突き出した。
「あっ! ああ! …んー!」
下腹部まで振動を感じるほど激しいピストン。
「はっ…! どう? 気持ちいいでしょ?」
「気持ち…」
と俺が言いかけたときだった。
「やっぱりズルいー! 僕も混ぜてよ!」
カメラで俺たちのセックスの撮影をしながらオナニーをしていた翔が言った。
「だーめ。今日は俺が和也を好きにできる日だからー」
「嫌! 和也ぁ…僕の咥えてよ…」
また始まった。兄弟喧嘩だ。
ごちゃごちゃと言い争いをしている間も激しく男性器を出し入れされているものだから、もうそろそろ限界だ。
「ごめ…俺、イきます…!」
すると翔は慌てて俺の男性器を咥え、うっとりとした顔で精液を口の中で味わっている。
「あっ…んっ…美味し…んあっ! ひゃっ!」
俺が口内射精をしたことに興奮したのか翔も俺の足元に射精した。
「おいおい…だからなにふたりだけで楽しんでるの? はぁっ! 俺も出すよ…? んんん!」
翼がそう言うと数秒も経たないうちにナカに出された。
*****
翼と翔は双子の兄弟だ。
しかも俺が勤める会社の御曹司だ。
ふたりは見分けるのがかなり難しいほどそっくりな双子で新入社員は皆混乱するのが恒例行事だ。
背丈も声や話し方もそっくりで俺も混乱した。
でも目元にホクロがあるのが翼。
そう覚えてしまえば見分けが付く。
後は俺しか知らないであろう見分け方というか、違いがある。
翔の精液は水っぽくさらさらとしていて、翼の精液は粘度が高くドロドロとしている。
翔に出されたときはトイレでも綺麗に出しきれるが、翼はそうはいかない。
シャワーを使っても必ず後から漏れだしてくる。
以前席を外せない大事な会議中に出てきてしまったことがあり、あのときは生きた心地がしなかった。
*****
「ああ…だからナカには…」
「それが一番気持ちいいんだもん」
「またシャワー行かなきゃいけないじゃないですか」
「はいはい、どうぞ」
俺はなぜかこの双子と共同生活をしている。
大企業の御曹司らしく超高級物件で芸能人が住んでいるような、ではなく本当に住んでいるマンションでだ。
*****
「あっ、お疲れさまです」
社内のエレベーターに乗ると先に双子が乗っていた。
年度末で慌ただしく、睡眠は2時間しか取れない日々。
目が霞んでいて双子の顔もぼんやりとしか見えない。
「お疲れー」と返されたがどちらに言われたのかわからないほどだ。
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