酔いどれオヤジと卑劣な親子丼 (Page 2)
「女に興味がねぇ?今どきの子だなァ…」
「イヒヒ…私が大学生の頃なんて、毎晩ディスコでナンパ三昧だったよ…。昔を思い出したら、また喉が渇いてきた…あれぇ、全然飲んでないのにビールが空になってるぞぉ?井波くん、もっと持ってきなさぁい~!!」
部長だと名乗った男が “空”だと言い張る缶を逆さにすると――まだ中身が半分ほど入っていたらしい。先週母さんがクリーニングに出したばかりのカーペットに液体が零れ落ちた。
「おぉっと…すまないねぇ井波くん。うるさい奥さんがいなくてよかっただろ?これぐらいすぐ乾くから怒らないでくれ…それにしても井波くんの家は綺麗で汚し甲斐があるなァ」
「部長!部下の家で何してんすかァ!!べんしょーです、べんしょー!!」
ビールをぶちまけた部長の男は、他人の家の敷物を汚しても悪びれもせず部下と語らい、新しいビール缶に手を伸ばしている。課長も窘(たしな)めるどころか、一緒になって笑っていた。
(父さん、なんでこんな面倒な奴らを連れてきちゃったんだよ…)
今どき立てなくなるぐらい酔っ払い、他人に迷惑を掛ける大人がいることに衝撃を隠せない。このままタクシーを呼んでも酒癖の悪いこの2人が素直に家路につくとは思えず、父さんが他の職員から面倒ごとを押し付けられたのだと察した。『翔、勉強中に悪かったな。明日も学校だろ?あとは父さんが片づけるから、お前はもう寝なさい。2人は今晩家に泊めるしかないな』と俺に耳打ちし、自身には何ひとつ落ち度がないというのに黙々と食器を洗い、カーペットの染み抜きまで行う父さんが不憫で仕方なかった。
*****
「んぎっ!うぅ…あぅん!!」
(…なんの騒ぎだ?)
獣のような呻き声に目を覚ました俺は、自室を抜け、廊下からリビングへと続くドアを少しだけ開けた。そして、あらぬ光景に絶句することになる。父さんが、俺の父さんが――身に着けていたグレーのスラックスをパンツごと足元まで下げられ、課長と名乗った男に脇を支えられた状態でソファに仰向けに拘束されている。そして、もう1人。部長の男が父さんの脚を掴むと股をこじ開け、排泄物を出す穴…アナルに自身のペニスを突き刺していた。
「ぐぅ!!あぁッ――!!」
(と、父さん…!?)
父さんは目を見開いたまま、見えない何かに救いを求めるよう、手をバタつかせていた。さらに耳を塞ぎたくなるくらい、太い悲鳴を上げ続ける。
俺の位置からでも父さんのアナルがグプグプと音を出し、粘膜を広げられているのがわかる。それと同時に彼のペニスは意味もなく、真上に揺れていた。
「綺麗な顔をしていてもやっぱり男だな、井波くん。尻毛びっしり生やしやがって…俺のペニスに絡みついてきやがる」
「痛い!!痛い!!抜いてくれぇ!!」
父さんが上司に向かって叫び声を上げるほど、男たちの行為はエスカレートしていく。
「その態度はなんだよォ、井波。奥さんに内緒で初めてアナル開発されて気持ちイイんだろう?裂けて血が出たワケじゃねぇんだから、大人しく感じとけ。あんまり騒ぐと、隣で寝ている息子に聞かれちまうぞ」
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