月明りと媚薬の罪と罰 (Page 2)

「ふ、…んん…」

くちくち、と小さな水音を立て亀頭を責め立てられる。

「ほら、ウィル。どうして欲しい?」

その懐っこそうで幼げで甘い顔から、成熟した男のいやらしい目が向けられる。

「んっ…ルカ…やめ…」

「やめて欲しいの?」

ちゅぷ、とわざと音を立て咥え込み吸い上げながら口を離す。急に熱い咥内へ、そして再び離された時の外気との温度差に声が漏れ身体が震えた。

「っ、やめ、ない、で…」

「よくできました」

にっかり、という言葉が良く似合う笑顔で笑うと再び咥え込む。

正直、打算的だった。真剣勝負、いつも通りなら勝負の勝敗はどちらが勝つか解らない。だけれど、普段から甘えるのが下手なオレは、ルカが機会を作ってくれないと自ら進んで甘えるのも求めるのも何も出来やしない。

『じゃーウィルが勝ったら何でも言う事1個聞くよ、ボクが勝ったら…いっぱい素直になってもらおうかな?ふふ』

その言葉に、甘い疼きを覚えてしまったのだ。

「あ、ルカ、もうっ…」

じゅぷじゅぷと音を立て口淫を続けるルカはくすりと笑う──咥内がくっと狭くなり──と、射精寸前で引き上がってきた睾丸を指で輪を作りぐい、と引き下げる。

「っ!」

「まだダメだよ?」

迫り上がる射精感と、許されない現実。睾丸を押さえつけられながら行われる手淫に腰が浮つく。

「ウィル、手を抜いたのわかってるんだよ?お仕置」

「あっ、やぁっ…だ、って…」

「だって?」

「ルカが、欲しかった、からぁ…」

「よく出来ました」

解放と同時に速まる手淫、迫り来る快楽に浮ずる声を塞ぐルカの唇。

「んぅうう!」

「ふふ、いっぱい出たね?」

唇を離しくすりと笑うと、白濁したそれをアナルへと塗り込みながら「どうして欲しい?」と耳元で囁く。

たった今、溜まった欲望を吐き出したと言うのに、腹の中は甘い疼きでドロドロと濁っていく。

「…ルカ、の…」

ごくり、と喉が鳴るのを感じながらも、ルカのそそり立つペニスへ目線を落とす。

「ルカが、欲しい」

「ふふ、イイよ」

ズッ、とその熱いペニスが中を蹂躙(じゅうりん)していく。快楽と不快感が入り交じる不思議な感覚と、1つになれる悦び。

「あぁ、ウィルは可愛いね…いつもは周りに気を張ってるウィルがボクにはこんな姿で喘いで乱れるなんて」

「ひぁっ、あ、言わな…んうぅっ」

速まる打ち付けるリズム、上がる呼吸、溶け出す体温──

白く、霞む視界の先に、愛おしげな瞳で見つめてくるルカの姿に、胸が締め付けられる。

嗚呼、こんなにも、好きなんだ。

「っ、ウィルそんな締め付けたら…」

「ぁあっ!や、らめ、いく、いぐがらぁ──」

「っ──」

白く、白く。汚れていく。

*****

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