夜に咲く恋の華 (Page 2)
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キースは外国生まれの日本育ちで、ハーフである。
見た目が美男子のため、小学生のころから女子にちやほやされていた。
逆に誰からも毛嫌いされていたのが玲央であった。
玲央は家が貧乏で服もぼろぼろ、それでいて誰にもなびかず、いつも無表情だった。
友達はおらず、常に1人だった。
そんな玲央とキースが仲良くなったきっかけは、女子に追われているキースを玲央が助けたことからだった。
玲央が秘密基地で日向ぼっこをしていると、ふわりといい匂いがした。
基地の外を見ると、あわてているキースがおり、玲央はそのキースを秘密基地に呼び込んだのである。
結果、女子はキースを見失い、キースは助かったのである。
「ありがとう、君は?」
「…玲央、覚えなくていいよ、キースくん」
「やっぱり僕のこと…」
「知ってるよ、仮にも同じクラスだからね」
「ええっ、そうだったのかい?ごめんね」
「気にしてない」
冷たい対応の玲央に惹かれたのかキースは様々なことを玲央に聞いた。
学校のこと、秘密基地のこと…玲央のこと。
玲央はこの秘密基地を作ってから休み時間はずっと1人でそこにいたこと。
家が貧乏で中学を出たら働くということ。
こんな性格だから友達は1人としていないということ。
淡々と玲央は話した。
「じゃあ僕と友達になってくれないか」
そう真摯にいったキースが、玲央には一際輝いてみえた。
玲央が頷くとキースは嬉しそうに玲央の手を握った。
そのとき、確かに胸がきゅんとしたのを玲央は覚えている。
それから2人は毎日その秘密基地で一緒に遊んだ。
キースの前だけでは、玲央も笑顔になれた。
でもそんなキースは小学校卒業と同時に海外へ留学することになった。
「玲央、好きだ、だから必ず迎えにいく」
その言葉が玲央にとってキースの最後の言葉であった。
「好きだ」に対してなんの返事もできなかった玲央は、それからまた孤独な人生を歩んだ。
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(思い出さなければよかった)
そうすればこんな姿をみせたことを後悔せずに済んだのにと玲央は思った。
そしてこの恋心とも離れたままであったのにと。
その間にもキースは行為を続けていく。
ローションでとろとろになった秘部にペニスをいれていき、奥を突く。
長年の男娼生活で淫らに作り替えられた体は喜んでペニスを飲み込んでいく。
「あッ…あッあーッ」
淫らな声が部屋に響く。
キースは気分を良くしたのか突くペースを速くしていく。
そのたびに玲央の口から喘ぎ声が漏れる。
「ひぃっあッ…あぁっきもちい…あーッあッむりぃっ…んぁッんっイっちゃぁっ」
玲央の体が跳ねると達してしまったらしく、 キースが苦しげに顔を歪める。
「っ…出すぞ玲央っ」
その言葉から少し置いてキースの体が少しびくっと跳ねる。
すると玲央の体に温かいものが注がれる。
その感覚に玲央は温かい気持ちになったのを感じた。
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