濃厚雄搾り~改良牛と牧場主の秘めゴト~
経営難である“如月モーファーム”では、乳房とペニスの両方をもつ改良雄牛が10頭飼育されている。牧場主である如月の目的は、雄牛が疑似妊娠した際に放つ、ミルクと精液の同時搾取。如月は金儲けのためだけに毎日精液ソースたっぷりの餌を与え、種付けを繰り返しているのだが…牛たちは牛たちで彼をめぐり、恋の火花を散らしていて――!?
一面に緑が広がる牧草地帯。当然付近に商業ビルやコンビニなんてものはなく、人の往来すら疎(まば)らな国道をひたすら真っ直ぐ進んだ先に、独特の獣臭が立ち込めている。
突き当りに見えてきたのは、木造建築の古い建物と、倒壊寸前の朽ちた牛舎。中では大きな図体の牛が数頭、乳房をパンパンに膨らませて、朝5時30分から行われる給餌と搾乳の瞬間を心待ちにし…ヨダレを垂らしていた。
だが、これだけで驚くことなかれ。あろうことか乳房のあるすべての牛には歪(いびつ)な形をした細長のペニスと、禍々(まがまが)しいほどに大きな陰のうが備わり、乳房の陰でブラブラと揺れているではないか。
施設の名は【如月(きさらぎ)モーファーム】。
酪農で一攫千金を得ようと脱サラした50過ぎの男が、闇業者と組み…違法改良した雄牛を飼育。自身の趣味嗜好を利用した悪事に手を染めているのである。
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「如月のおっちゃん、まだかぁ?こっちはもう腹ペコだぜ…早く生臭せぇ白ソースたっぷりの牧草が食いてぇ!!」
「テメェは今月の搾乳量、3位だったろうが。出来損ないの牛に、おっちゃんが大切に溜めていた精子をトッピングするワケがねぇ――俺を見てみろや。昨日おっちゃんに種付けされてから乳が張っちまって、搾られてもねぇのにミルクが噴き出してんだ。早く搾乳してもらわねぇと…ち●こまでバカになりそう…」
1頭の牛が苦しそうに呻きながら隣にいる仲間の前で足を開き、乳房を見せつける。確かに彼の乳頭口は開きっぱなしになっているようで…チョロチョロと音を立てながら、真っ白な乳汁を土の上にこぼしていた。
「ちぇっ!ゲンはミルクも精液も底なしで羨ましいぜ。おっちゃん、朝一番のソースは決まってゲンの餌に掛けてやるもんな。牛舎に入ってきたかと思えば、俺らに目線も合わせねぇで、お前の前に行きやがる。そんでパンツ下げてさぁ――ぶっとい生ち●こ扱くんだもん」
この牛舎で飼育されているのは、白黒のまだら模様が特徴のホルスタイン。ほんの2~3カ月前にやってきたばかりのゲンと名付けられた牛は、如月が期待を寄せる新入りであった。
如月という男は、酪農に関してズブの素人であったのだが…プライドだけは異常に高く、無駄を嫌った。乳牛というのは通常、種付けを行い、妊娠・出産を経て初めて乳を出すようになる。この牧場も設営当初こそ雌牛がいたのだが――経営状況の悪化と共に母牛の出産に掛かる費用や、子牛の面倒を見る余裕がなくなり、1年足らずで手放していたのだ。
そのころ、如月にある考えが浮かんだ。それは“優秀な種牛から母乳を得られるよう、乳房を発達させ…精液と母乳の両方を搾取する”といった奇抜(きばつ)なモノである。
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