魔法族の強欲 (Page 3)
「嫌…!」
息が苦しくなる。
絶望なんていう言葉だけでは表現しきれない。
「おっと」
背後にあるドアの鍵が閉まる音がした。
リゲルが魔法で閉めたのだろう。
「こんなの狂ってるよ! 兄弟で子供を作るなんて!」
それに僕はリゲルが苦手だ。
子供の頃から傲慢な態度で見下されたような態度を取られたり、陰湿な嫌がらせを受けたりしたからだ。
「ムカつくんだよねー、そういういい子ちゃんな感じ? せっかく魔法族に産まれたんだからさ」
「お願い…それだけはやめて…」
ドアノブに手を掛け、逃げようとするがびくともしない。
「ばかじゃねーの」
次の瞬間、身体が自分の意思とは正反対に浮き上がり、ベッドへと強く叩き付けられた。
「う…あっ…!」
「じゃ、ちゃっちゃと済ませちゃおうよ」
反射的に僕も魔法でリゲルを突き飛ばそうとした。
だけど先を読まれ、手首を後ろ手にロープで拘束されてしまう。
ギチギチとめり込むほどだ。
こんな魔法、どこで覚えたんだ?
「女遊びで覚えた魔法が役立つとはな」
「…そんな…うっ!」
リゲルの方に目をやると充血するほど勃起している下半身に驚く。
実の弟相手に興奮できるなんて信じられない。
現実に目を背けたくて枕に顔を押し付けた瞬間、秘部に激痛が走る。
「ああっ!!」
「面倒だから、さ」
ズンズンと奥を強く突かれる自分本位のピストンに涙が出るほどの痛みを感じる。
「はは、俺、なんかいつもより興奮しちゃってるわ」
より速くなったピストンはもう声も出せないほどの激痛だ。
「ああ…イク…!」
お願いだ。せめて…せめて妊娠はしないでくれ…
ナカに広がる生暖かさを感じながら僕はそう祈ることしかできなかった。
*****
それから僕は昼夜を問わず、場所も問わずリゲルに犯され続けた。
本人曰く、クセになったらしい。
「やめてっ…今、食事中だからっ…」
「なら下のお口で食べてよ」
ゆっくり昼食を取っていたところ、突然リゲルがやってきて、こう言った。
無理矢理服を脱がせようとするリゲルに抵抗したはずみで口を付けていたティーカップを床に落とし、割ってしまった。
「あっ、あああっ…!」
ニチニチと嫌な粘着音を立て、挿入されていく。
「段々スムーズに入るようになったじゃん。ケイリンも気持ちいいんでしょ?」
その質問には聞こえない振りをして僕は歯を食いしばり、コトが終わるまでじっと耐えた。
*****
ふと気が付くと僕はキッチンの床に倒れていた。
ぼんやりとした視界と下半身のべっとりとした感覚で、ああ、あれは夢じゃなかったんだ、と思った。
少しすると床に落ちて割れたティーカップが目に入る。
それを見た僕は声を押し殺し、ポロポロと涙を流しながら衣服の乱れを直し、割れたティーカップを元に直す魔法を掛けた。
*****
「うっ!」
突然だった。
魔法族たちで行われるパーティーの最中、下腹部に痛みが走り、立っていられなくなったのだ。
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