雄穴貫通式~珊瑚龍神への供物~ (Page 3)

なまじ人体の仕組みを理解しているからか…。身体はさらなる快感を求め、浅黒乳輪に埋まっていた乳首まで摘まみ上げる。

「ふあっ!――ああっ!!」

息継ぎのたびに顔を上げれば、快感の電流が走り…水中に白濁液を散らしてしまっていた。

(これじゃオナニーじゃねぇかよ…充に合わせる顔がねぇ!!)

「齢(よわい)80の老人に菊門からの放水を見せつけ絶頂するとは活きのよい“供物”じゃ。ムチムチと照り輝く肌もまたそそるのォ…女泣かせの男根は、ワシが出してやらんでもふんどしから出てきていたじゃろうなぁ。滝行ごときでビンビンになるとは困ったお医者様じゃ」
「これは充のため、なんです…早く珊瑚龍神様のトコロへ…案内してくださいっ!!」

俺は性欲を失っていたハズだった。仕事も忙しかったし、妻は充に掛かりっきり。病と闘う息子を差し置き快楽を求めるだなんて、親失格だと思っていたのだ。

江原や権威ある諸先輩たちと研究に勤しみ、充の治療法だけを考えて生きてきた5年。それなのに…。

(ゆ、指止まんねぇっ――前立腺グリグリしちゃダメだってぇ!!膀胱まで伝わっちまってるゥ!!)

村長から両脇を支えられるようにして池の淵に腰掛けても、オナニーを止められない。尻穴から前立腺を強く押し込んで得られる悦びに、頭がおかしくなっていたようだ。1本だった指を2本3本と増やした俺は、独りでアナル開発に励み…繰り返し射精していた。

「利夫くん。君は今濡れているのだから…“何を”出したって問題はない。本殿へ入る前に空っぽにしなさい。これだけ射精し続けているんじゃから、出てくるのは心配しているモノではなかろう」

村長はそう言って俺を自身の膝上に乗せたかと思うと、腋下から腕を差し入れ、食べ物を詰まらせたときの要領で、下腹部を突き上げるように圧迫した。

「あっ、村長だめです!!そんなに押し込まれたらオレぇ!!」
「利夫くんは男根扱きに集中しなさいっ!!早くせねば朝になるぞっ!そらっ!!」
「――でるゥッ!!!」

手の平を尿道口に当てながら刺激を与えていた俺は、村長からの腹部圧迫に耐えきれず…暗闇の中で池に向かい、放物線を描くように潮を垂れ流していた。

*****

「これが…珊瑚龍神ですか?」
「そうじゃよ。その身体でよく辿り着いたな、利夫くん」

潮噴きを繰り返した俺は、襲い来る甘イキに耐えながらもなんとか頂上にある神社に辿り着いていた。

真夏だというのに雪が降っているかのように冷える本堂の中央。しめ縄によって守られている祭壇には、奇妙な形の石像が祀られていた。顔や胴体こそ龍なのだが…凹凸状の突起がついた尾が何本にも枝分かれしていて恐ろしい。

俺は卑猥な格好をしているのも忘れ、水なのか体液なのかわからないシロモノをポタポタと零しながら石像へ近づき…跪(ひざまず)いては、頭を床に擦りつけた。

「どうか充を病からお救いください!!」

(俺は充さえ元気になってくれたのなら…それだけでいい…)

「ヒヒ、利夫くん、可愛い息子への祈りは済んだかのう?」
「え…?」

ふいに懐中電灯の光が当てられ、目が眩(くら)む。静かだった本堂内に村長の不適な笑い声が反響した。

俺は50人もの…自分の親世代と思わしき老人集団に取り囲まれていたのだ。

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