久しぶり、先生 〜教育実習先は、まさかの母校!?〜
両片思いだった元教え子の桐生大和と化学の教科担任の加賀美侑哉先生の感動の再会。在学中に交わした「卒業後に会ったらキスしてあげよう」という約束。その約束通り4年ぶりに目の前に現れた教え子に加賀美先生は欲情が抑えきれず…
「んっ…せんせっ…はぁっ…はぁっ…あっ、出るっ…!!はぁ…はぁっ…またやっちゃった…」
待ちに待った今日、想いを抑えきれずに朝から1人で切なくはち切れそうになったそれを慰める。
6年前のあの日から僕を変えてしまった先生…
ずっと会ってないのに忘れられなくて、つい思い浮かべてしまう初恋の人。
「お願いします…まだ…あの場所に…!!」
*****
「おはようございます!」
僕は朝早くに高校の職員室の扉を開ける。
およそ4年ぶりに開くドア。
4年ぶりだからといって休学していたわけでも留年しているわけでもない。
そもそも生徒として開いたのではなく、今日から教育実習生としてこの高校に戻ってくることになったのだ。
正直その事実を知ったときは驚きの半面、慣れ親しんだ学校で多少の安心感を持って実習に取り組める嬉しさもあった。
だがそれよりも、僕には気になって仕方がないことがひとつあるのだ。
そわそわしながらきょろきょろと辺りを見渡していると
いた───
見たことのない先生方や懐かしい先生がいるなかで、入ってすぐ右側の席に一際輝いて見えるその懐かしい面影が目に入った瞬間、ドクンッと心臓の一際強い鼓動を感じた。
「き、桐生くん…?本当に君なのか…」
先生から名前を呼ばれた瞬間、心がはち切れそうで抱えきれないくらい熱く溢れそうな想いを感じた。
「お久しぶりです、加賀美先生…!!」
物理の加賀美侑哉先生。僕がこの高校にいたころ、特にお世話になっていた先生だ。スラッとしていて背が高く、サラサラとした長めの髪に、うっすらと薬品の匂いがする白衣が気品高さを感じさせる。
ただ単純に苦手だった物理の補習を受けていただけだった。そのはずだった。
だけど、綺麗な手先や美しい横顔、切れ長の目からの真剣な視線に、人を好きになったこともなかったのに、同性であることも気にせず僕は高校2年生のとき、先生に恋に落ちてそのまま告白したんだ。
最近のコメント