最低最悪の不倫 (Page 7)
「和彦さん…でん、わ…姉さん…じゃ」
急に怖くなって問いかけるも、和彦さんは首を横に振る。
「後でフォローしておくから、今は俺だけ見て、立夏」
そういって口付けると再び激しく揺さぶられる。着信音は鳴りやみ、再び快楽の色に脳内が染められた。
「あっ!ぁあんっ」
そしてそのまま、互いに果てた。
「あ…はぁ…んっ」
「はぁ…立夏、無理させたな…すまない」
謝る彼に首を左右に振り、抱き着く。
「見損なった、かな。お前の姉さんと結婚しておいて、こんな…」
「そんなこと、ない…俺こそ、ごめん…」
子供のように泣きじゃくる俺を抱きしめて何度もキスをしてくれる。
「立夏…本当に、愛してる。悪いのは、全部俺だ」
「かずひこさん…」
涙でぐしゃぐしゃの顔で彼を見上げ、申し訳なさでいっぱいのその表情を見ると、自然と引き寄せられるようにキスをした。
「最低最悪な不倫だな」
思わず笑みを浮かべてしまい彼に抱き着いた。
Fin.
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