メイド・イン・アナル~甘い誘いにご用心~ (Page 2)

ほどなくしてたどり着いたのは、まるで物語に出てくるような豪邸。画面の向こうにしか見たことがないような。

近所にこんな巨大な邸宅があるとは知らなかった青年は目を丸くした。

「え?こ、こ…ですか?」

「はい、正確には私が仕えているお屋敷ですが」

メイドの言葉に更に目を丸くする。

「そんな、俺なんかが勝手に入っていいんですか?」

「安心してください、ご主人様は困っている人を放っておかない方です。怒ったりしませんよ」

さらりと言って門を開き、先に見える屋敷へと歩を進めていく彼女につい縮こまってついていく。

主人は現在外出中とのこと。

ますますもってまずいのではないかと緊張が高まる水上だったが、そんなことお構いもせずにメイドはまっすぐに青年を浴室へと案内した。

「さ、まずは体を温めてください。タオルとお着替えはすぐ持ってまいります」

ぺこりとお辞儀をしてメイドが広い脱衣所から出て行くと、水上は所在なさげに視線を泳がせているも急な寒暖差にくしゃみが出てしまい、ここまで来たら甘えようと濡れて肌に張り付く服を脱ぎ捨て、浴室に入った。

「…大規模なラブホの風呂?」

思わずつぶやく。広い浴室には大きな丸い浴槽にジャグジー付き、装飾やら何やら豪奢でいて下品ではない。

一体どんな富豪が住んでいるのかと思いながら片隅のシャワーを使って体を流し、雨に濡れた髪や体を洗っていると、扉の外から先ほどの穏やかな声が聞こえる。

「お着替え、持ってきました。それと…失礼します」

ガラガラ、と引き戸が開く音がしてまさかと振り返ると、靴とタイツを脱いで腕まくりをしたメイドさん。

「なっ!なんですか!?」

驚いて咄嗟に浴室の隅まで飛びのいてうずくまり、顔だけ辛うじて彼女に向ける。

「お背中でも流そうかと」

構うことなく笑みを浮かべる彼女に、水上はブンブンと首を左右に振る。

「いえ!結構です!」

「ふふ、緊張して。可愛い方」

やはり気にせず歩み寄ってくる。

「いや!緊張ってか、フツーにダメでしょ!」

逃げようにも角に来てしまったため行き場がない。

赤くなったり青くなったりしていると、目の前にしゃがみ込む彼女に強引に体の向きを変えられ向かい合う形にされた。

「ひぃぃぃ!!」

そう、迂闊だった。目の前に服越しとはいえ、豊かな乳房を見せられ水上の水上は頭を上げてしまっていた。

「あら」

「ごめんなさい!」

流石にいたたまれなくなって、這ってでも逃げようと前に体重移動すると、濡れた床で滑った。

「いてっ…くない?」

痛みを覚悟したが、感じたのは顔に柔らかな感触。ゆっくり状況を把握すると、メイドの体を押し倒し、バストに顔を埋めた状態になっていた。

「うわぁぁぁ!ほ、ほ、本当にすみません!」

すぐに退こうとすると、逆に彼女の腕に頭を抱き締められ、再び胸に押し付けられた。

「もーう、なんて可愛いんですか!」

普通なら大変なことになっていそうな状況にまさかの反応で、水上は恐怖すら覚えた。

「はあ…もう、我慢できません。今すぐいただきます」

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