お持ち帰りしませんか?~立ち飲みゲイバーで好みの相手にモーションかけたらお持ち帰りされたらまさかの職場の上司でした!?~ (Page 5)
「…あ、の…ミサキ…さん」
「リアルで会うのは初めまして…だね、神尾洸太くん」
「もしかして…あの、……辻村係長…でしょうか…」
「ああ、そうだよ。私の名前は辻村岬だ」
「すすすすすみません…!!!」
情事後。
体を拭いて、その後腕枕をしてもらいながらボクが恐る恐る尋ねると、急遽配属になった上司だった。
リモートだったからと言って顔を覚えてませんでした、電話も1割くらいの頻度でしかやっていないのに声を聞いても分かりませんでした、なんて社会人としてアウトだろう。
今すぐにでも土下座をして謝りたいが、1回じゃ終わらず2度3度とくり返しイかされた今、どうにもこうにも動くことができない。
申しわけなさから両手で顔を覆うと、手の甲越しに口付けを送られた。
「私はいつもは今のキミと同じような髪型をしているからね。分からなくても仕方がない」
「…す、すみませ…重ね重ね…」
「初めてキミをここで見かけた時にタイプだと思った。そして職場で再会をして、子供みたいに喜んでしまったよ」
そう言って本当に子供みたいに頬を緩ませて笑うミサキさんの姿に、ボクはまた興奮を覚えてしまった。
「ミサキさん、体力と時間はまだまだ大丈夫?」
「ああ」
足りないなら私の家に来てもいいんだぞ、―そんな甘い誘惑を耳にしながら、また体をベッドへと体を沈めていった。
Fin.
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