貸し切り観覧車で御曹司と甘々H (Page 4)
射精後の脱力感でぐったりしていると、天城が微笑みながら昴の髪を撫でた。
「昴、外見てごらん」
窓の外に目をやると、小さくなった遊園地とその外側の街が、星のカーテンのようにきらめいていた。
「綺麗…」
「昴」
天城が照れくさそうに胸ポケットから小さな箱を取り出した。
「本当は頂上で言うつもりだったんだけど」
ゴンドラがゆっくり降下する。天城が箱を開くと、中にダイヤの指輪が輝いていた。
「結婚しよう、昴」
「…ん?」
「え?」
「んんっ!?」
脳が理解を拒む。待ってくれ、今天城はなんて言った?
「俺、セフレじゃなかったんですか?」
「セ…フレ?」
天城がぽかんとして昴を見つめる。
「僕、昴と付き合ってるつもりでいたんだけど」
「え? ええ? だってクリスマスは恋人さんと…」
「僕の仕事はクリスマスは忙しいんだよ」
そういえばこの人、高級ホテルのCEOだった。
「それにサンタクロースは25日にチケットを持ってくるんだから、26日にデートした方がいっぱい遊べるだろ。僕何か変なこと言ってる?」
「え、サンタクロース信じてるってマジだったんですか。そうじゃなくて…」
状況を理解し始めた天城の目が光る。まずい、怒ってる。
「すーばーる?」
「ご、ごめんなさい、俺、本当に今の今まで…」
「もう怒った。帰ろう。一晩中ぐずぐずに甘やかして、昴が僕の恋人だってことわからせてやる」
まずいことになってしまった。顔がサーっと青ざめていくのを感じた。
*****
「ああんっ、ああっ!」
後背位で強く腰を打ち付けられて、信じられないほどの快感に脳が溶けそうになる。
「待って、天城さっ…もう出ないからっ!」
「逃げないで」
枕を掴んで前に逃げようとする腰を、がっと両手でつかまれる
「あっ、ふあっ、うっ、あっ」
「僕と今までセックスしてくれたのも、セフレだったからなんだ?」
「んんっ、ごめんなさ、うあっ」
「僕はこんなに昴に夢中なのに、ひどいね、君は」
涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら、昴はただひたすら快楽に溺れた。
シーツにこすれて熱を帯びた乳首をつままれて、びくびくと腰が跳ねる。
「あああ、ああ…」
「悪い子だね、昴」
「天城さんっ! ああっ、天城さん…好きっ…!」
「っ…!?」
後孔に生温かいものがどくどく流入してくる感覚がした。絶頂に達した昴はそのまま気絶した。
*****
目覚めるとまだ外は暗く、いつのまにやら風呂に入れられたほかほかの体をバスタオルに包まれて、昴はベッドに転がっていた。
「天城…さん?」
かすれる声で天城を呼ぶと、隣に横たわっていた彼があきれたように昴を見下ろした。
「君ねえ。いきなり好きって言うなんて。僕、びっくりして射精したのなんて生まれて初めてだ」
「ご、ごめんなさい」
バスタオルごと抱きしめられて、まだしっとりとしている額にキスされる。
「それで、プロポーズの返事は?」
タオルに鼻までうずめて、天城の顔を見る。どうしよう、めちゃくちゃかっこいい。
「い、イエスです」
「よくできました」
やわらかくキスされて、心地よさに身をゆだねた。
やっぱり天城は本物の王子様だ。
Fin.
最近のコメント