今夜バニラセックスを卒業します

・作

密かに想いを寄せていた衛(まもる)のマンションに転がり込んだミノル。やがてバニラセックスをする仲になった。しかしそれ以上関係は発展することはなくミノルノ欲求不満。そんなある夜、オナニーをしているところを衛に目撃されてしまい…。いじらしい2人の関係は今夜ついに変わるのか!?

「…まもちゃん、眠れない」

衞の部屋を開けると、ミノルはベッドに向かって小さく言った。

「ん…?」

眠たそうな目を擦りながら、衛が体を起こす。

ミノルの姿を確認すると、ゆっくりと布団をめくった。

「おいで…」

ミノルは吸い込まれるように衞のベッドに潜り込む。

すぐに2人分のパジャマが床に落とされた。

「ミノル、朝からバイトなんでしょ?…したらちゃんと寝るんだよ」

「はい…まもちゃ…ぁあっっ」

衞はミノルに覆い被さると、下腹部に自身を押し付けた。

「まもちゃんさっきまで寝てたのに、もう硬い…」

「可愛いミノルからおねだりされたら、そりゃあ硬くなるさ」

ミノルよりひとまわり大きい衞の男根が、肌の上で熱を発する。

衛の陰のうが脚の付け根に密着し、ミノルは思わず息を飲んだ。

「まもちゃん…早くぅ…」

「ミノルは本当にエッチだなぁ。じゃあ、今夜も擦り合いっこしようか…」

まるでプロポーズの花束でも持つように、衞は2つの亀頭を優しく握った。

「ああっ…」

衛がゆっくりと腰を引く。

クチュクチュを淫らな音を立てながら、2本の陰茎を擦り合わせた。

「んはぁっ…ああッ…まもちゃん…きもちいい…ッ」

「ミノルの先っぽから、いやらしいお汁がどんどん溢れてくるよ」

「言わない…で…ぇ」

ビクビクと腰を震わせながら、ミノルは瞳を潤ませる。

目尻に溜まった涙を、衛の舌が優しく拭った。

「あぁミノル…誰にもこんな顔を見せないで…」

「まもちゃんにしか…見せな…っんあっ…まもちゃん激しいっ…」

「本当?もう一回言って」

「ああっはぁんっ…まもちゃん…だけだ…ああっあああ出ちゃうぅッ」

衞は満足げに微笑むと、腰の動きを速めた。

「あああっ…いくぅっ…まもちゃ…んっ…いくぅぅッ」

ミノルは白い喉を反らせると、淫靡な嬌声を上げて達した。

「俺も出すよミノル…んんっぁあ…ッ」

亀頭を包んだ手のひらに、衞も欲望を吐き出した。

ミノルは肩で息をしながら、重なるペニスに目を落とす。

混ざり合った2人の精液が、衞の指の隙間から垂れていた。

「溶けたアイスクリームみたい…」

ミノルはそうつぶやくと、衞の胸に顔を寄せた。

*****

バニラセックスとは主に挿入なしの性行為を指す。

一歩踏み出せないカップルや、心のつながりに重きを置くセックススタイルに用いられることが多い。

当たり障りのないバニラ味のセックス。

そんな名前に込められた皮肉を、ミノルは最近よく考えるようになっていた。

「結局、昨日もバニラだったなぁ…」

衞の帰りを待ちながら、ミノルはベッドの上で深いため息をついた。

ミノルが衞のマンションに転がり込んだのは、ちょうど1年前だった。

衞はミノルより5つ年上で、姉の同級生だ。

昔から面倒見がよく、いつも勉強を教えてくれた。

だから1年前に家出同然で上京した時も、ミノルは真っ先に衞を頼った。

「居候がいたら彼女も呼べないでしょ?」

ある晩、酔った勢いで衛のベッドに潜り込んだ。

弟のように可愛がっていたミノルからの誘いに衛は困惑していたが、溜まった性欲に負けたのか、ミノルのおねだりを受け入れた。

挿入なしのバニラセックスだった。

それからは頻繁に、2人は体を合わせている。

しかしそれ以上の発展はなく、関係はバニラのままだった。

「まもちゃんと最後までしたいな…」

ミノルは部屋の壁に向かってつぶやいた。

衛はどんなふうに腰を動かし、どんな甘いセックスをするのだろうか。

ここ数日、そんなことばかり考えている。

それだけで下腹部がジンジンと熱を持ち、若いミノルのペニスはうずくのだった。

「まだ…帰ってこないよね…」

ミノルは自分のベッドから降りると、衛の部屋に目をやった。

*****

「あっ…ン…まもちゃん…」

ミノルは下着に手を入れると、硬くなり始めた自身に触れた。

ベッドが軋むたび、衛の匂いが立ち込める。

ミノルは自分を慰めながら、衛の枕に顔を埋めた。

「はっ…まもちゃんの…匂い…っぁあっ」

自分に覆い被さる衛の体を思い出しながら、陰茎を激しく上下する。

衞の大きな背中、自分より少し高い体温、押し当てられる硬い男根。

昨晩のバニラセックスが鮮明によみがえる。

すぐにミノルの先端から、ジュプン…と淫汁が溢れ出した。

「まもちゃ…んはぁああッ…もっとぉ」

昨晩、衞がそうしたようにミノルは手のひらで亀頭を包んだ。

衛より小さな自分の手が憎らしい。

衞の厚い手のひらに包まれて、節張った指でカリを擦られたい。

ミノルは物足りなさを補うように、衞の名前を呼びながら鈴口に指を挿れた。

「ああんっ…まもちゃん…っ…まもちゃんっ…ぐりぐりしてぇ…」

衞の部屋に嬌声が響く。

羞恥心と背徳感に背中がゾクゾクし、いつも以上に興奮した。

「はぁっあああっ…うしろ…後ろもシテ…っ」

ミノルは下着を脱ぐと、大きくM字に足を開いた。

そして我慢汁で濡れた指を、自分のアナルに挿し込んだ。

「んんんッッ…ぁあああッ」

円を描くように指を回し、小さな入り口をこじ開ける。

ナカの粘膜がヒクヒクと、ミノルの細い指を締め付けた。

「足りない…まもちゃんっ…まもちゃんのが欲しいよぉ…っ」

ミノルは指を一気に2本増やす。

少し角度をつけると、ペニスに見立ててジュポジュポと前後した。

「あああっああああっっまもちゃんッッ…もっと突いてぇっ」

肉壁が痙攣し、膝がガクガクを震え出す。

鈴口から玉のような淫汁が溢れ、亀頭をテラテラと光らせた。

「んあぁあっ!…前も後ろもいっぱい擦って…まもちゃん…っ!」

陰茎を握った右手を速める。

自然とアナルをかき混ぜる左手も速まった。

「あああああイクぅッ…まもちゃんのでイっちゃう!」

ミノルは尻を持ち上げると、射精の準備に入った。

用意していた衛の下着を掴むと、ペニスの先端に押し当てた。

「まもちゃん好きぃ…ッ…あああああッッーー!!」

ミノルは白い淫欲を、衛の下着に吐き出した。

「…はぁっ…ぁ…まもちゃん…」

息を整えているうちに、じわじわと罪悪感が襲いかかる。

脱力したまま天井を見上げると、虚しさで胸がいっぱいになった。

「バニラセックスじゃ足りないよ…。まもちゃんが欲しい…」

その時、頭上でカタっと物音がした。

ミノルは慌てて飛び起きる。

部屋の入り口に衛が立っていた。

*****

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