恋に沈む~監禁14日目~ (Page 4)

「ぁ…あぁ…ゆう…と…」

満足げに、俺の頬を優しく撫でる。

その手の感触に、俺は思わず目を閉じた。

「悠斗…」

まぶたの裏に、少し前までの優しかった悠斗の姿が浮かんだ。

俺があの時もっと言葉を選んでいたら、もっと悠斗の気持ちを汲んでいたら、そもそも転勤さえなければ、こんなことにはならなかったのに…。

「正樹…なにを考えてるの?」

悠斗が耳元でささやいた。

ぬちゅ…っと濡れた舌が、耳の中に挿し込まれる。

「んぁっ…ッ」

「ふふ、正樹の奥また締まった…」

悠斗は嬉しそうに耳に舌を出し入れしながら、俺の頭を撫でた。

俺のナカで、悠斗の質量がさらに増していく。

「正樹、僕もそろそろ限界…」

悠斗は上体を起こすと、最奥へのピストンを再開した。

「あああ激しぃッ…んはぁッ!」

「正樹っ…好きだよ…もうどこへも行かせない…ッ」

「ゆう…と…ッ…あああッ悠斗…!」

「正樹…ッ出る…ッ!」

悠斗は俺に覆いかぶさると、ブルンッと腰を震わせて絶頂した。

最奥に吐き出された悠斗の熱を感じながら、俺も後を追うようにナカで果てた。

「悠斗…俺が悪かったよ…」

俺の首筋に顔を埋め荒々しく息をしている悠斗に、俺はそっと声をかけた。

「…うん」

悠斗は吐息まじりの返事をすると、俺の背中に腕を回した。

ぎゅっと力いっぱい、俺を抱きしめる。

首筋に冷たい涙の感触が伝わった。

「悠斗、もうこんなことはやめよう?お前、泣いてるじゃん…」

「…やだ…っ」

駄々っ子のように悠斗が呟く。

「俺、お前から離れたりしないからさ…」

「ウソだ。拘束外したら、正樹はここから出ていくつもりでしょ?」

「出ていかないよ、約束する」

「…そんなの信じられない」

悠斗の腕がさらに強く俺を抱きしめた。

「じゃあせめて、片手だけでも外してくれない?」

「…なんで」

「俺も悠斗に触りたい」

悠斗は驚いたように顔を上げると、慌てて恥ずかしそうに涙を拭った。

そして少し迷った後、俺から自身を引き抜き、それから両手の拘束を解いた。

「いいの?両手外しちゃって」

「…片手じゃ僕を抱きしめられないでしょ」

「そうだな」

俺は上体を起こすと、悠斗に向かって両腕を広げた。

「おいで、悠斗」

悠斗が少しうつむきながら俺に近づく。

じれったくなって手を引き寄せると、すっぽりと悠斗は俺の腕の中に収まった。

「やっと触れた」

俺より少し低い体温と、ほどよく引き締まった筋肉の感触。

久しぶりに触れる恋人の体を、俺は力いっぱい抱きしめた。

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