障子の奥で (Page 4)
露わになった肌は予想通り白く、しっとりと汗が滲んでいた。
その肌に障子越しの笹の葉のシルエットをぼんやりと映している。
目を離せずにいると膝で軽く脇腹を蹴られてしまった。
弾かれたように夢中で肌にキスを落としていく。
隠されていた身体は驚くほどに甘く俺を誘う。
「パンツはボクサーなんだ」
「…脱ぐことなんてないから油断してたわ…。褌(ふんどし)締めるときもあるんだぜ?」
「まじで……?それも見たかったな」
布の波の中に横たわるやっさんの身体に残るのは黒のボクサーパンツと足袋だけ。
腕に引っかかった着物が白い二の腕を隠していた。
非現実的な和の中にあるアンバランスさと現実味にめまいがする。
中心に目をやればしっかりと膨らんでいたので安堵で胸を撫で下ろす。
下着をおろすと白い太ももが隠すように動くが、それを掴んで阻止するとすべてをさらけ出した身体が目に飛び込んでくる。
足袋こそ残る身体は上下ししっかりと欲情していた。
白い太ももに舌を這わせ軽く吸うとすぐ散ってしまいそうな赤い花が咲く。
細くて華奢なのに艶(あで)やかな身体を夢中でむさぼった。
いれたい、早く繋がりたい。
はやる気持ちを誤魔化しながら尻の奥に指を滑らせる。
「…ん……っ」
奥に隠された蕾を中指の腹でさするとやっさんが息を詰めた。
かたく閉ざされたそこをノックするように何度も押す。
当然濡れることのないそこは到底俺自身をねじ込める様子はない。
指に唾液を絡ませまさぐるとやっさんに肩を押された。
「…は、…待って……。これ…使えないかな…」
制止するように身体を押し上げたやっさんの手は自分の着物の裾を探すように撫でた。
そして何か見つけたようにたぐり寄せる。
「ハンドクリーム…手荒れで着物に引っ掛けるといけないからいつも使ってるやつなんだけど……うわっ」
クリーム色の小さなチューブを差し出した。
こんなの堪らない。
やっさんも俺と繋がるために思案を巡らせていたかと思うと、微かに残った理性もすべて崩れ去ってしまう。
奪い取るように受け取ったハンドクリームを無遠慮に指にたっぷりと押し出しもう一度秘所に忍び込ませた。
ゆっくりと、丁寧に。そのつもりだったのに。
指を三本半ば強引にねじ込んだところで畳を泳いでいたやっさんの腕が俺の背中に回った。
「…るいと、…はぁ…、…もう、だいじょうぶだから…」
熱っぽい目で見つめられこめかみ辺りがどくどくと痛い。
興奮から震える指で着物の裾を大きくどかし剛直をあてがうと、やっさんが目を細めてへらりと笑った。
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