インキュバスにはご注意を!
俺の家に数ヶ月前から、居ついているインキュバス。色白で可愛い顔をしたコイツは恐ろしいことに、俺を犯ろうとしている。毎日毎日、いろいろな方法で精液を狙われるが、今日も拘束された!しかし、今日の攻め方は、いつもと違う…?!
「ねーいーじゃん、ヤらしてよー」
「だから嫌だっていってんだろ、俺がなんで男に抱かれなきゃなんねぇんだよ」
コイツは数ヶ月前から、うちに上がり込んで住んでいるインキュバス。いわゆる悪魔だ。
色白の可愛い顔して俺を犯ろうとしているから怖い奴だ。
「えーいいじゃん」
「まさぐんな、ばか」
数日前も、熟睡している俺の股間だけではなく、尻の穴までまさぐられていることに気付いた時は、恐怖を感じた。
どうやらインキュバスという悪魔は相手の性の興奮や精液を吸い取って余力を得るらしい。
インキュバスのコイツは、悪魔の子を孕ませるために地上に降りたった。
―――だが、しかし。
前立腺を刺激し、性器から出る俺の分泌物と快感のエナジーを得たいという。
インキュバスのコイツいわく、俺の精気はとりわけ強いらしい。
俺に『引きつけらた』と、この悪魔は言った。
見つけた瞬間、活力のありそうな見た目と、精気を放っていたらしい。
コイツは悪魔でインキュバス。
俺のことを変な魔力で孕ませることも可能かもしれない。
毎日警戒しながら過ごしてはいるが…。
俺の精気を吸えば大悪魔(?)になれるらしく、今は、ことあるごとに毎日精液を狙われている。
そして今日も――――
『まさぐるな』と先ほど、インキュバスの手を跳ねのけたはずが、俺の腕は頭上にきていた。
黒い輪で手首を括られているではないか。
「おい!お前また何か変な術!使ったな!」
手首を拘束している黒い輪を腕力で引きちぎろうとするが、びくともしない。
「もー、あんまり時間ないんだよね。オレもなかなか腹減りだし、“力技”使わせてもらうね」
まるで“黙って”とでも言いたげに、ちゅっと自分の人差し指にキスをして、俺の唇に指先を当てる。
インキュバスは宙で人差し指を振り、俺のベルトに手をかけスルスルとズボンと下着を下ろしていく。
両腕を上げられ、部屋のど真ん中、仁王立ちで、下半身丸出しという情けない姿に唇を噛みしめた。
――俺の後ろの貞操もここまでか…。
と、目をつむると、縮こまっている自分の下半身から水音と鈍い刺激を感じた。
「お、おま、なにして」
「オレ、いいこと思いついたんだー」
ぺろりと舌を出す悪魔の顔は、悪魔というよりは小悪魔に近い。
「オレが君を抱くんじゃなくて、オレがお前に抱かれればいいって」
この悪魔は完全に俺をおちょくっている。
「な…っ」
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