俺とテトの不思議な夜

・作

彼女に浮気をされ別れを告げられた裕太。愛猫のテトに愚痴りながら寝てしまった。すると、目を覚ますと人間の姿になったテトがそこにいた。テトは、傷ついた裕太を慰めようと間違った知識で裕太を慰め始めた。

「もう嫌だ!恋愛なんてどうでもいい!」

今夜の俺は荒んでいた。それもそうだ。1年付き合っていた彼女と別れたからだ。俺はイケメンではないけど、彼女には優しくしてたつもりだったが、いきなりの別れ話。しかも、浮気していたと…。

「俺も30手前だから結婚を考えてたのに…」

家でやけ酒を飲んでいると、愛猫のテトがすり寄ってきた。

「俺の心を癒してくれるのはお前だけだよ!なぁ、テト」

俺はテトを抱き、喉元を撫でる。黒い毛並みに赤と青のオッドアイのオスでイケメンな部類であると飼い主ながら思っている。

テトが俺の手をぺろぺろ舐めている姿を見ていると、少しだが傷心した俺の心が癒された。

「…お前がもし…人間だったら…俺を裏切らないよな…」

家でやけ酒を飲みながら、テトに愚痴っていたら、いつの間にか眠りについていた。

「…た……うた…裕太(ゆうた)…起きろよ」

聞きなれない声に俺はゆっくりと目を開ける。そこには、つり目でぱっちり二重で、整った顔の青年がいた。格好は、黒服に十字架のチョーカーをつけている。

十字架のチョーカーは、俺がテトの1歳の誕生日にプレゼントした首輪とどこか似ている。

「…!!お前誰だ!?」

「にゃんだよ。2年間も一緒に住んでいた住人を忘れたのかにゃ?」

青年をじっくり見ると、目は赤と青のオッドアイ。頭には猫耳をつけていた。

「2年って…俺はテトとしか…」

「俺も、にゃんでこんな姿になったのかわからにゃいんだけど、あのメスと別れて悲しいのかにゃ?…たしか名前は里奈(りな)だったかにゃ?」

その名前は、俺が別れた彼女の名前だ。その話は愛猫のテトにしか話していない。

「お前…本当に…テトか?」

「そうだにゃ。俺はずっと裕太のことを見てたにゃ」

おそるおそるテトの好きな首元を撫でると、青年は嬉しそうにすり寄ってきた。

「裕太は、あのメスに裏切られて悲しいのかにゃ?」

いつのまにか、俺の膝に頭を預けていたテトが不思議そうに聞いてきた。その瞳に男ながら引き込まれそうになるほどイケメンで、見とれてしまっていた。

「…あぁ、悲しいな。だけど、それより驚いたのはテトとこうやって話せるようになったことだな。悪いことがあると嬉しいことがあるのは本当かもな」

「裕太は、俺と話せてうれしいかにゃ?」

「あぁ、嬉しいよ。この2年間俺を励ましてくれてた友人と話せるんだからな」

ふわふわの猫髪を優しくなでると、テトは俺の手を舐めはじめた。

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