恋人がヤキモチ焼きで可愛いと思う平野さん (Page 4)

寝そべったまま手招けば、石田は不満げな顔をして平野を抱きしめた。
背中を叩いてあやしながら退勤した時間、いつから待ち合わせ場所にいたのか、きちんと説明をする。
少しは冷静になったのか、石田もうんうんと頷いて納得はしているようだった。
どちらにしろ明日になればタイムカードで退勤時間はわかる。

「でもな」
「他にも何かあるなら言って、俺はお前以外とどうこうなんてありえないから」
「……乳首、感じとった」
「……それは…だから、お前が触るからで…」
「俺が触ると感じるんか?」
「お前に触られたらどこでも感じる、我慢してたんだからそりゃそうだろ?」

気恥ずかしさはあるものの、偽りなく告げて髪を撫でると少し嬉しそうに石田の表情が柔らかくなった。
消え入りそうな声でごめんと謝る石田を抱きしめ、その愚直さも可愛いところだとほだされた矢先、太股にゴリ、と陰茎を押し当てられる。

「平野、抱いてもいいか?」
「いや、さすがにもう切れる。本当に痛いって」
「…綾、ダメか?」
「ッ……お前、本当にずるいな…」

甘えるように頬を擦り寄せられ、耳元で名前を呼ばれる。体はもう限界を訴えているが、心は別だった。
腰を押しつけながら唇に噛みつかれると腹の奥が疼いてくる。
赤く充血した後孔に熱い陰茎が押しあてられ、ゆっくりと入り込んでくる。

「ぁ……は、ぁ…お前の、あつ…っ」
「綾ん中も熱い、…俺お前じゃないとダメだから、マジで浮気せんで」
「っぷは…だから浮気なんかしないって。俺だって正輝じゃないとダメだよ、…ンッ…バカ、デカくすんなっ…あっアッ」

らしくもなく真剣な表情で訴えかけてくる石田に思わず笑みが溢れ、震える脚を腰に絡ませると体内で熱が膨張する。
トン、トン、とゆっくりした動きで奥の窄まりを突っついていた律動が徐々に激しさを増していき、雁首(がんくび)が肉壁を引っ掻く。
今回の件で覚えたのか、両手で胸板を押し揉まれながら体の奥を突かれると快感が全身に駆け巡った。
喘ぎを唇に奪われて体内で石田の脈を感じ、頭の中がふわふわとしてくる。

乳首に爪を立てられると後孔がキツく陰茎を食い締め、腹の奥にたっぷりと白濁を吐き出される。
達した直後も残滓(ざんし)を吐き尽くそうと腰を揺らす石田を抱きしめながら、平野は中で達した。

疲労と快楽で目の前が白み、意識が薄れていく。

「綾、愛してっから」

意識を手放す間際に告げられた言葉に、平野は頷いて目を閉じた。

Fin.

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