指名率No.1ホストは黒服に犯されて (Page 3)
確かに画面上には、いつの間に撮られたのかラブホのベッドで眠っている俺の頬にキスする女の写真と、『雅くんと子作りだよ!』の一文が書き込まれており、ツリー形式でちょっとした騒ぎになっていた。
「アナタは、この店のNo.1である自覚が足りませんね。まぁ、根っからの女好きでは自制が利かないのかもしれませんが」
さらりと言ってのけたこの男は、俺の耳元でこう囁いた。
「その困った根性を叩き直すよう、オーナーから指示がありましてね。このままの状態でアナタを店に置いておく訳にはいかないのです。この店から出ていくか否かはアナタの自由ですが、他の店でまたイチから頂上を目指すのはアナタの本意ではないでしょう?」
SNSで店のアカウントが炎上しているのであれば、オーナーの目に触れるのも時間も問題だったのだろう。それも、俺が客の女とアフターで規則違反の性的行為を繰り返しているのは、誰もが周知の事実だったからオーナーも問題視していたらしい。
「なんだよ。俺を縛り上げて、去勢でもしようってか?」
相手の言葉にニヤリと笑い、人差し指と中指を立ててハサミの形を作ると、自身の股間の前にかざしてみる。
「アナタがお望みなら、ね。けど、そんな野蛮な真似をしなくても、病的な性欲を減退させる方法を私は知っています。指導に従っていただけるのであれば、アナタの護衛にも付いて差し上げます。今のままでは、騒ぎを聞きつけた固定客が何をしでかすかわからないでしょう」
確かに、剣崎の言葉も一理ある。俺に惚れている女は、片手では収まらないほど大勢いるのだ。金を莫大に掛け、借金までして寝た奴もいるくらいなのだから、遊びだったとわかっていても石のひとつやふたつ、店内に投げ込まれてもおかしくはなかった。
ついでにピロートークで『こんなゴムなしセックスするのは、お前とだけ』のセリフが定番だった俺が妊娠させた女は1人だけではないのだから、誰にでも同じ言葉を放っていたと知った奴が帰宅途中に背後から襲ってきたって文句は言えない状況だった。
「手に負えねぇ俺を従わせた上に、身辺警護で釣ろうって魂胆か。悪いが俺はまだ25歳で、性欲もあり余ってんだ。それをアンタはどうやって指導してくれんだよ」
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