愛おしきは年上の恋人~落としたばかりの先輩刑事と道場で~ (Page 2)
二週間前、しつこく突いて蕩かせた肉の柔らかさを思い出してのどを鳴らし、直己はいきなり年上刑事の身体を壁に押しつける。
おい、と抑えた声で叫ぶ唇を乱暴に塞ぎ、かき出したシャツの下に手を押し込んで熱を持つ肌をそろっと撫でた。
「むぅ、ンッ、と、も、……ふぅ、ぁ、待、むぐッ」
手の平でやんわりと包んだ胸の乳首はすっかり尖っていた。
乱取りの時に擦れたせいだろう。
それにも興奮し、息を荒げた直己は縮こまった舌を吸い出し、感じやすい上あごをぬるぬると舐めれば諸田の身体が腕の中でよじれる。
じわじわと熱を帯びる身を押さえつけながら手早く柔道着を脱がし、下着と一緒にズボンを引きずり下ろした。
「おい……!」
あっという間に半裸に剥かれ、真っ赤になった諸田が腕の中で藻掻いた。
「バカ野郎!ろ、ろろろローションとかジェルがないと、できないって言ったのはお前――」
「ですよね。でもなぜか、持ってるんです」
懐を探って取り出したローションとコンドームのパックを見せると諸田はますます顔を赤らめた。
ここは道場、とまるでオウムのように繰り返す唇を塞ぎ、濃厚なキスを仕掛けながら破ったローションでぬめる指ででん部の合間を濡らす。
しとどに濡れた指をぬるっと差し込むころには、長く続いたキスに諸田は息を切らしていた。
ときに厳しく、優しく指南してくれる先輩の感じ入った顔を見つめ、直己は思わず舌なめずりする。
「可愛い、諸田さん。本当に可愛い、大好きです、大好きです……っ」
荒い呼吸をこぼす唇をついばみながら激しく指を出入りさせる。
途端に諸田は大きくあごを突き上げ、胸を喘がせながら直己の腕を強く掴んだ。
気恥ずかしげに目を伏せながらも自分から壁により掛かる。
「ぁ、はぁ、ァ、……ん、直己、……ぅっ」
「わかってます。本当はもっと時間をかける、べきなんです、けど、……ゆっくり入れます、から」
まるで諸田の中は直己の指を覚えているかのようにきつく締め付けてくる。
我慢できず、直己は痛むほどに起ち上がった性器を取り出し、そこにもローションを塗りつけた。
諸田の脚を持ち上げ、指を抜いて先走りに濡れた切っ先をあてがうと、熱い肉と興奮にぶるっと身体が震える。
「……諸田さん」
じっと見つめる先で諸田は期待に息を荒げ、濡れた唇を噛んだ。
「入れて、いい?前も言ったけど、無理強いはしない、から」
「!」
はぁと喘ぐように吐息をこぼし、諸田はますます呼吸を乱しながら目を閉じる。
不意に切っ先がぬるっとした肉に包まれて直己は息を詰めた。
膝を折り、自ら受け入れた諸田は苦しげに眉をゆがめながら何度も大きく首を縦に振る。
「い、いいから、入れろ、よ、……俺が好きで、大好き、で、だから抱きたい、んだろう?」
「諸田、さん……!」
頭の中で何かが弾けたようだった。
口説くときに何度も繰り返した言葉を辿られ、切っ先をきゅっときつく食まれた高揚で腹の底が愛おしさに焦げる。
呻くようにして名を呼んだ直己は突き入れようとした腰をどうにか押し留め、愛おしい先輩を強く抱き締めながらじわじわと突き入れた。
「あぁ、もう、好き、マジで大好き、です、諸田さん……っあなたのこと、好きになって本当によかった……、中、熱くて、ちょっときついけど、慣れてない、せいです、もんね」
「バカ、野郎……、はぁ、アッ、なん、で、こん、な、デカイ、んだよ。ぁ、アッ、……ふ、ふとい、まだ、まだ全部、入らない……、のか?」
普段はもの柔らかな顔が快楽に蕩け、たまに苦しげにゆがむさますら愛おしかった。
腕の中で大きさに当惑しながらも根元まで飲み込んでいく恋人を見つめ、直己は包まれる熱さと締め付けの強さにうっとりと目を細める。
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