この恋の価値観、合ってます? (Page 8)
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「聞いたわよ、高松くん、今年でこの業界から卒業しちゃうんですって?」
「そーなんですよ、鮎川さん~!」
「やっと彼氏ができたのねぇ。ずいぶんと頑張ってたみたいだから、よかったじゃない!」
「……え?どうして、それを?俺、話したことありましたっけ?」
「あら、知らなかった?今度、私が事業提携するベンチャー企業に、加藤潤っていう子がいてね。その子が言ってたわ~。自分に気がありまくりの同級生がいるんだけど、なかなかきっかけがないとかって!」
「ええええ!あいつ、童貞の分際でコンドーム企業!?」
「やーだ!私がコンドームだけで生きてる人間みたいに言わないでくれる?別の事業よ。それより、今日はお祝いにお寿司おごってあげるから来ない?加藤くんも一緒よ」
「鮎川さんのおごりです?」
「もちろん!高松くんとは今年までですもん。個人的にお付き合いの延長してもいいけどね?」
「あ。もしかして潤のこと狙ってません?あれ、俺のですからね?」
「取らないわよぉ~!息子のクラブチームのオーナーだから接点は多いけどね~」
「うわぁ~お!」
「さ、四回目のサンドイッチ撮影、頑張りましょ!」
「……俺は手を抜かないからな、高松」
「は、はい……」
楽しそうな鮎川さんと、やる気満々な三雲さんに挟まれて頑張る俺、よっし、今日も焼肉じゃー!
あ、寿司だった。
Fin.
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