堕ちた愚弄御曹司~性欲は金でなんか満たせない~ (Page 4)
「――っ…おっさん…まさか、アンタ…俺に…!」
「察しがいいね。飲んでもらったお茶には強い利尿作用があるんだよ。膀胱が張った状態で放出すると、たまらなく気持ちいいだろ?ここでシてみろよ――それとも、大人しく着てみようという気になったか?」
最初からこの男は計算していたんだ。俺が女物の服を嫌がり、力ずくで外に出ようとすることを。もしかすると、他の使用人にも同じ手を使っていたのかもしれない。
「――うぐっ…お、おっさん…その服、俺が着れば…この部屋から出してくれんだよなぁ…?」
この言葉に松永が頷いたのが見える。ダムの決壊が近づいた俺は、無我夢中でTシャツとジーンズ…高い金で買ったブランドの下着を脱ぎ捨て、拒絶していた女物のショーツとストッキング、マイクロミニのメイド服をまとっていく。
(こ…こんなのねぇよぉ…パンツ小さすぎて、俺のち●こ収まりきってねぇじゃねーか…それにスカートも短くて、全部丸見えになっちまってる…)
松永の視線は一点――俺の膨らんだ股間に集中していた。
「み、見んなァ!見るんじゃねぇよォっ!!」
薄手のショーツにじわりと染みが広がっていく。限界は当に超えていたのだ。
「…大の大人。それも“倉持海運”の跡取りが会って間もないおっさんの前で、漏らしちまうとはなぁ」
「余計なこと言うんじゃねぇ…ぐぅう!!!」
イヤだ、イヤだ、イヤだ!!そうは思っても、一度崩れた堤防から流れる水の勢いは止まらない。足元に目を向けると、大きな池ができていて、ショーツからはしずくが滴(したた)っていた。
「ふぁ…」
「出し尽くしたか?それより、せっかく用意してやった衣装が陰毛のせいで台無しじゃないか。腕も腋も、太ももから足先まで全部処理して、この正装が似合う私好みの使用人に仕立ててやろう」
松永はドレッサーを漁り、先端がキラリと光る銀色の――カミソリを取り出した。
「うわぁぁっ!イヤだ!やめろ!!開けろ!!出してくれぇ!!」
何かを悟った俺は、汚れた床に足をとられながらもドアまで駆け寄り、勢いよく叩いた。涙や鼻水でぐちゃぐちゃになりながらも、必死でわめき続ける。
「だれか!だれかいねぇのかよォ!助けてくれよォッ!!」
だが、ドアに縋(すが)りついて泣く俺の口は松永の手によって塞がれた。
「…残念だったな、奏。この屋敷に使用人はお前ひとり。我が家で働く気になった時点でお前の運命は決まっていたんだよ。大丈夫、私は刃物の扱いに長(た)けているから傷つけたりはしない…お前が動けば、話は別だがな」
「うぐっ…」
何もかもが終わりだ。こんな女の格好で…。例え脱出できたとしても、濡れたショーツからペニスをはみ出させた姿で、どうしようというのか。おっさんに襲われた、なんて言っても誰も信じないだろう。
諦めがつけば、ドアを叩いていた拳から力が抜け、だらりと下がる。これも松永の思惑通りだったようで、あっさり両手首を手錠で繋がれた。
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