マッチングアプリで会ったのは可愛い系のドS男子!? (Page 2)
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(つ、ついにこの日が来た……! 緊張するな~。俺、変じゃないかな?)
約束の日。俺は15分前に待ち合わせの場所である駅前についていた。
朝からそわそわしっぱなしだった俺は身なりを整えたり辺りをきょろきょろ見渡したり……はたから見れば少し様子がおかしかっただろう。
だが、それだけミツキさんと会うのを楽しみにしていたんだ。
「……あの、リュウさん、ですか?」
「は、はい!」
うわぁ! かわいい! 思った通り!
目の前には天使のような愛くるしいミツキさんがいた。
ミルクティー色の髪の毛をふわっと揺らしながら、笑顔で俺に挨拶をしてくる。
「電話で何度も話してるから初めてって感じしないね!」
「そ、そうですね!」
「僕は下田光紀っていいます!」
「お、俺は上川龍哉です」
「へぇ。リュウさんって本名は龍哉っていうんだ。かっこいいなぁ」
「あ、ありがとうございます」
なんか照れるな。名前を褒められることなんてあまりないし……」
って、いつまでもこんなところにいる場合じゃない!
まずは夕飯からか? その後にどうするか考えるか……。
「光紀さん、とりあえずご飯食べに行きましょう」
「え? 龍哉さんはお腹空いてるの?」
「えっと……」
「もし違うならさ……」
「うわ!?」
「もう行っちゃおう? ホ・テ・ル」
光紀さんは勢いよく俺の腕を引っ張り、色気を含んだ声で俺に耳打ちした。
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「こ、ここが! ら、ラブホテル……」
「あれ? もしかして龍哉さんって来たことない?」
「こ、恋人ができたことなくて……こういう場所とは疎遠だったんですよ~!」
「へぇ、そうなんだ? それじゃあ……」
「え? み、光紀さん……?」
「僕が手取り足取り教えてあげるね?」
光紀さんは天使のような笑顔で俺をベッドに押し倒した。
おかしい。この数日、俺は優しく光紀さんを押し倒し俺がリードするイメージトレーニングをしていた。
それなのに……。
「ちょ、ちょっと待ってください! 俺が下なんですか?」
「龍哉さん以外に誰がいるの?」
「いや、その……俺より可愛い光紀さんの方がいいと思うんですが」
「僕は龍哉さんの方が可愛いと思うけど? 電話でもあーんなに可愛く喘いでたし」
「あ、あれは!」
電話でのあれこれを思い出していると、光紀さんが俺のスーツに手をかけた。
慣れた手付きでネクタイやズボンのベルトを外し上着やワイシャツを脱がしていく。
そんな様子を見て、俺は途端に恥ずかしくなり今まで以上にじたばたと暴れ出した。
「いや、だから! 俺が下なのは……」
「もう、うるさいな! ちょっと静かにしてて!」
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