それはお前だけじゃない (Page 6)
「ゆ、と……」
優斗のものが一番深くまで入れられたのがわかった。
蓮は息が苦しくて、ろくに言葉をつむげそうにない。
だから蓮は、自分の手を握り締める優斗の手に、唇を寄せた。
「蓮っ……!」
「あっ! あああっ! っう、ぐ、あ、あっ!」
優斗が感極まった声で蓮の名を呼び、腰を強く蓮の尻に打ち付けた。
左手で蓮の手を握りしめ、右手で腰を支えながら、何度も抽挿を繰り返す。
「蓮、蓮……! 好きだ! 好きだった、ずっと、お前のこと……!」
「あっあっ! あぅっ……ぅぅっ、っく、あっ」
好きだ、と何度も繰り返されながら、腹の中を何度も抉られる。
痛みはとうに消え、優斗が動くたびに蓮の身体はビクッビクッと跳ねて、口からは嬌声が漏れた。
「ゆ、と……ゆうとっ……!」
「蓮……出すぞ、中にっ」
「あっあっ……――っ」
「っく、ぅ……」
ドク、ドク、と優斗のものから熱いものが吐き出される。
ナカに注がれるそれの熱を感じながら、蓮も絶頂を迎えて精を吐き出した。
ピュクッピュクッと吐き出された蓮の精液が、パタパタとシーツにシミをつくった。
「蓮……好きだ……」
「ん……」
繋がったまま、優斗は蓮をそっと誘導して体を仰向けにさせた。
こんなことをしておいて泣きそうな顔になっている優斗を見て、なぜだろう、蓮は笑ってしまった。
「蓮……?」
「……優斗」
蓮がゆっくりと右手を伸ばして、優斗の頬に手を添える。
それで引き寄せようと僅かに力を込めたので、優斗は目を丸くし、すぐにとろけるような笑みを浮かべた。
優斗にとっての蓮がそうだったように、優斗はもうずっと、蓮にとって特別であった。
Fin.
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