数カ月ぶりの再会、熱帯夜 (Page 2)
「…なんか緊張する」
「久しぶりすぎて?」
「お前は?」
「全然、毎日チカで抜いてたし」
突然暴露された事情に、千景は思わず吹き出す。それを懲らしめるように、達樹は千景の脚の根元を強く吸い、ほの暗く赤い痕を付けた。
「…そんなとこに付けても首輪にならねぇじゃん」
冗談かどうか測りかねる声音に、達樹は視線だけで千景を見た。
「必要ないと思ってたけど」
「…あんまり放置してっと、どっか行くかも」
「うそ。俺のこと大好きなくせに」
達樹はもう一度覆いかぶさって、千景のすべてを奪うように口付けた。
深くて、長くて、息を継ぐ間もなく口内を弄ぶ達樹の舌に、千景の視界は生理的な涙でにじむ。
「…いつも待たせてごめん」
余裕なく口付ける合間に、達樹は忙しい身である自分を詫びた。
千景にとってその静かな謝罪は何とも切なく、返事を言葉にすることがどうしてもできなかった。ただ達樹の背へ腕を回して引き寄せるのが千景の精一杯で、達樹もそれに気付いている。それでも達樹は歩みを止めない。
目指す道を決め、ひたすら突き進む達樹のことが好きだ。愛している。彼の考えを理解し、尊敬もしている。
しかし二人の時間が少なすぎることは、どうしても寂しい。だけど、愛している。でも、もっと、本当はずっと触れていたい。
千景は達樹のすっかり勃ち上がっているそれに触れ、くびれに指を絡めた。にじんだ先走りを擦り付けるように扱くと達樹は息を詰めて、千景へ噛み付くように口付けた。
「っ、ふ…、気長に、待ってる」
「…愛してる、チカ、」
「俺も、」
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