数カ月ぶりの再会、熱帯夜 (Page 3)
あいしてる、と言葉を返す前に達樹も千景のたかぶったものに触れ、また舌を絡める。今度は千景もそれをうっとりと味わい、達樹のものへ絡めた指を動かす。じわじわとにじんだ分泌液が手のひらを汚して滑りが増すのに気をよくして、何度もゆっくりと扱いた。達樹も千景のものへ同じように愛撫し、お互いの手のひらがお互いの興奮で濡れていくのを愉しむ。
「っ、きもちい…」
「俺も。ね、もっと強く、」
こうやってやって、と教えるように、達樹は千景のそれをねっとりとキツく扱いた。親指がくちゅくちゅと先端を撫で、そのまま根本までを一気に扱くのに、千景の腰は大げさに跳ねた。
「う、ぁ…!」
「気持ちい?おれもやって、」
達樹は空いていた手で千景の手ごと自身を握り、自分のいいように動かし始める。ずっ、ずっ、と手のひらに擦り付けられる硬く反り返った達樹のものに、千景はつい先のことを考えて唾を飲む。それが自分の奥へずっぽりと届くのを想像して、我慢などもうできなかった。
「達樹、はやく…」
「…ん?…もう?」
こっちだって、もう何ヶ月も待っている。千景は小さく頷いて、前へ触れていた達樹の手を後ろへと導く。
はやく、はやく。
すぐにでも繋がりたいのは達樹も同じだろうに、こちらを気遣って丁寧にことを進める優しさが千景にはもう焦れったかった。
唾液をまとわせた達樹の指が自分の秘められたところへ埋められて、千景の頭はその感覚だけに支配されていく。欲しい、千景はもうそれ以外に何も考えられず、今度は自分から達樹へ噛み付くように口付けたのだった。
「いい?」
「はや、く、っ」
達樹の硬く反り返ったものが、千景のまだほぐれきっているとは言い難いそこへ、ぐっ、と、押しあてられた。
千景が返事を言い切るのを待たずに、達樹のものは狭い中を押し広げて進む。千景は微かな痛みに唇を引き結ぶが、しかし、そんなことなどまったく気にならないほどの充足感が胸の内を満たしていくのを感じた。
千景の瞳にはうっすらと涙の膜が張って、達樹はそれを見逃さず、しかし理由はわかっているとばかりに何も言わずにその美しい水滴をすくい取る。
「チカ、」
「ん、…は、っ…!」
達樹がぎゅうぎゅうと絡みつく中をためらいもなく進み、最奥まで自身を押し込んできた。久しぶりの自分を、達樹もめいいっぱい感じてくれているだろうか。達樹の気持ちよさそうな顔につられて、こちらも息が上がる。身体的な接触のみではなく精神的な繋がりからくる快楽が心地よかった。千景はキツく目を閉じて唇を引き結んでいる達樹にしがみついて、もっと深いところへくるよう促した。
「、っはー…めっちゃ気持ちい、」
「ん、も…、うごけ…よ、」
「チカ、…こっち向いて」
達樹がいつも顔を見たがるのを覚えている千景は素直にその言葉に従い、伸びてきた手に指を絡めて応える。
目があったのを合図に再開された律動は激しく、千景はわずかに残っていた余裕を根こそぎ奪われて、もうひっきりなしに嬌声をあげるほかなかった。
ぐちゅ、ぐちゅ、っと確かな熱量をもったものが遠慮なく体内をえぐる。微弱な電流にも似た甘いしびれが腰の奥の方へとじわじわと蓄積されていって、ダメだった。散漫な思考の中で、千景は達樹を見つめ続ける。見つめ合って、心を覗き込むように行為に没頭する。
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