ライバルは遊園地!? (Page 2)
「今日は乗り気じゃなかった?」
「へ…? あ、いや! ごめん」
「欲しいものでもあったのか? それとも…」
「裕翔がなんで俺を好きなのか考えてただけ!」
ブンブンと首を左右に振りながら訂正をする。
早めに否定しておかないと裕翔はよくない方向にどんどん考えちゃって、あとで俺が大変になっちゃう。
もう遅い気がするけど。
「レイは誰よりも可愛いよ」
「かわ…。俺だって男なんですけどー」
「頬を膨らませて怒る恋人を可愛いって思っちゃいけない?」
頬をつつかれ、くすぐるように指先が撫でる。
「裕翔! 俺は真面目に話をしてるの!」
「俺だって真面目だよ」
「ゆうっん…ッ」
裕翔の指が耳を挟み、こしょこしょとくすぐられた。
抵抗しようと裕翔の腕を掴んでも、体が感じて力が入らない。
「ほら可愛い」
「ちがっぅう…っ! んっ、ぁ、んっ」
「聞こえない? レイの可愛い声」
「ちが、の…ちがっ、やめっ、うぅん」
「可愛い顔して、可愛いこと言って、可愛い反応して…。レイが可愛くないなんてありえないだろ?」
裕翔はたまに意地悪だ。
こんな風に悪戯をして俺を困らせる。
「ゆぅとがいっぱいさわ、ッさわるからぁ、み、耳でなんか、なん、んんっ」
「レイをこんな風にしたのは俺だね」
「わかってんな、ぁ」
裕翔が立ち上がってゴンドラが揺れた。
俺の足の間に片膝をつき、窓に手をついて俺を見下ろす。
男の顔をする裕翔から、恥ずかしさに目を逸らした。
でも、裕翔はそれを許さないとばかりに俺の顎をすくってキスをする。
優しいキスなのに、じっくりと味わうような裕翔のキス。
舌が口内に侵入してからもそれは変わらず、舌をしつこく絡ませるくせにゆっくりと静かに舌を吸われる。
「ぁんっ、んう…うっ、ぁ…らめ…」
舌先まで引っ張られ、唾液が口の端から零れても拭えない。
「ふぅ、んっぁ…へぁ、んぅあ」
「かーわいい」
「ん、ゆ、と…」
「レイ、明日も来ようか」
「ぇ…?」
身体から力が抜け、ぼーっとした顔のまま裕翔を見上げる。
隣に座った裕翔の指先が口元を拭い、額にキスを落とした。
「だから今日はこのまま帰ろう」
「ゆぅと…?」
「レイの可愛い顔見てたら我慢できなくなっちゃった」
そして裕翔はまた男の顔をした。
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