捕食対象は愛されて (Page 5)
「――カラスさん、その願いが叶って、ペニスが生えたら…誰に挿れるつもりなの?」
彼の言葉が冗談だとわかっていても、僕はつい可愛気のない態度を取ってしまっていた。
こんなによくしてもらっているのに…行き場を失くした僕に居場所を与え、毎日『愛している』と囁くカラスさんを疑う僕は“いやしんぼ”だ。
けれども彼は、眉をひそめる僕の頭を翼で撫で…こう言った。
『お前に決まってんだろ?』
と。
*****
「――んぅ!!カラスさんのおちんちん…すごいよう!!好き、好き!!もっとほしい…!!」
「バカ!解してもねぇのに、一気に飲み込んだらダメだろうが!!初めてなんだから、優しくしてやるって約束したばっかなのに…」
互いの翼を重ねるように眠る僕たちは、同じ夢を見ていた。ギラギラとピンクに光るあの建物――ラブホテルで、艶(なま)めかしい肉体を手に入れた“男2人”が、欲望のまま互いの身体に溺れる夢を。
Fin.
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