疑似学生と偽先輩 (Page 2)
合鍵でドアを開けて室内に入ると随分と上機嫌な家主に迎えられた。
「お疲れ様、忍くん」
「あれ、水瀬さんも帰ったばっか?お疲れさん」
スーツのままの水瀬に笑いかける。
「まぁね、早く会いたかったから、帰り道で電話した」
「んだよ、それ」
照れ笑いを浮かべる忍にさらに笑みが深まる。
「ご飯は?」
「あ、店でまかない食ってきた。水瀬さんは?」
「そう、よかった。僕も軽く食べてきてるから」
話ながらリビングへ促されスリッパに履き替えて歩を進める。
「なんか、今日すげー機嫌よくね?」
微かに怪訝そうに眉をひそめる忍をソファに座らせ、楽し気に寝室からハンガーにかかった服を持ってくる水瀬。
「これ、着てほしいなって」
「…はい?」
広げられたのは黒い一般的な学ラン。
「さすがに忍くんの学校のじゃないけど、通販で簡単に買えるものなんだね」
嬉しそうな相手にぐうの音も出ない。
そして、彼の笑顔でごり押しされると断れないのが忍。
*****
「も、ホント見んなって!」
ソファの上で学ランとカッターシャツの前ボタンを全て開けて、ズボンは半分だけおろした状態。
「こうしてると、すごくイケナイ大人になった気分だ」
「いや、マジでダメな大人だわ!」
うっとりと忍を見下ろし頬を撫でる。
「可愛いよ、忍くん」
忍の声など聞いてはいない模様。
「いや、もう普通に脱いでやろうよ」
言うが早いかそそくさと衣服を脱ごうとする。
「色気のないこという子だな…」
少し頬を膨らませて呟く水瀬が自身のネクタイを緩めて首から引き抜くと、それで忍の両手首を軽く縛った。
「ちょっ!?」
「自分で脱ぐなんて言って誘う悪い子は、指導しないと、ね?」
優しさの中に妖艶さをにじませた笑みで囁きながら唇をふさぐ。
「んっ…」
唇を割って舌が入ってくると縦横無尽に咥内を犯され、すぐにとろけてしまう。
「おとなしくなったね」
満足げに目を細める水瀬に微かに潤んだ瞳を向けると、そのまま覆い被さられはだけたシャツの素肌を撫でられる。
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