タチってなんですか？教えてください！

行きつけのバーで気に入った奴を持ち帰る週末、それが俺の楽しみだ。
年齢は22～25歳が理想、身長は160～170㎝、見た目はどちらかといえば可愛い系。

年下の低身長が好きだっていうわかりやすい好み。俺も背が高いってほどじゃないから170㎝オーバーはお断りだ。
ストライクゾーンがはっきりしているから収穫がない日もあるが、そういう日は場所を変える。

久しぶりに立ち寄った店で好みの子が一人飲みしているところに声をかけ、そこそこ盛り上がったところで移動を持ちかけた。
黒髪のベリーショートで受け答えもはっきりしている、学生時代はスポーツでもやっていそうな雰囲気のある子だ。

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「やー、ナンパって本当にあるんですね。こういうの初めてですよ」
「へえ、可愛いから結構声かけられてそうだけどそうでもないんだ」

いつものホテルでシャワーを済ませた後、二人でバスローブを羽織ったまま軽めの談笑。
まだ学生だと言われても驚けないくらい表情豊かで落ち着きがない彼はホテルの窓から見える夜景にはしゃいでいた。

見た目が可愛い子は好みだが、性格的には少し幼すぎる。どうせ一夜限りの縁だしそこまで重視はしていないからまあいいが。

まず知りたいのは感度と察しの良さ。背後から抱き締めて耳朶に息をかけてみる。
肩越しに振り返ってきた彼の唇を掠めてバスローブに手を忍ばせれば、キスの先を求める舌が俺の唇に触れた。
恐らく察しはいいんだろう、キスは少し拙いが一生懸命さが伝わってくる。

「アキさん、ベッド行きません？」
「そうしようか」

若さゆえかしばらく夜景を楽しんだり、立ったまま行為に至る気はないらしく、彼は俺の手首を掴んでベッドへと足を向ける。

童貞かってくらい性急で雑な様子に首を傾げたくなるが、押し倒されたベッドの上でお互いに顔を見合わせてどちらともなく唇を重ねる。
舌を絡ませあってキスをしながら伸ばされた手が俺のシャツを脱がそうとして、咄嗟にその手を止めてやった。