竜宮北別館は男の花園!?~世話焼き乙彦の家臣仲人計画~ (Page 4)
彼の身体の傷は幾重(いくえ)にも増え、砂まみれとなっていた。泣き腫らしたらしい目は瞼(まぶた)が開かないくらいパンパンと腫れ、見るに堪えない。乙彦の話にあったように、彼は今宵も1人で孵ることのない卵を産み落としてきたのだろう。
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「亀之助ッ!!…もう…自分で洗えるッ…!!」
「まさか乙彦様よりもご立派な男根をお持ちなんて…。よろしいですか?人間の身体は凹凸が少なく、扱いやすいのですが…隠れた窪みに垢が溜まりますから、よく洗わないといけません」
亀之助ときたら、俺が『付き添いなんていらねぇ』と突き放したのにも関わらず、浴室に入り込んできていた。湯褌(ゆふんどし)を締めた俺は背後に座る亀之助に体重を預けるよう引き倒されたかと思うと、足の指、へその穴、腋の下なんかを入念に洗浄されていく。これには豪華絢爛な調度品も目に入らず、相手は俺の褌から零れ落ちたペニスを両手で包み込み――美味そうに口に含んでいったのだった。
「…亀の…それ、は…さすがにちがっ…!!」
亀之助は毎晩主である乙彦相手にこんな淫乱な行為を行っているのだろうか。乙彦は彼の意思を尊重しているように思えたのだが、これでは性下僕ではないか。
「いひょうらひゃま…口内洗浄して差し上げまひゅね…」
「…くッ!」
俺のペニスは、付着していた石鹸と共に亀之助の口内でジュプジュプと音を立てはじめている。
(クソッ…なんで勃起しちまうんだよ!!コイツが好きになるのは俺じゃなく、浦島太郎だってのに――)
この絵本の本筋は浦島太郎なのだ。それを外部の人間が壊してはいけない…そうとはわかっていても彼の泡フェラに神経が麻痺し、亀之助の上顎を擦った亀頭は天井に蜜を塗りつけ…弾みだした。
(亀之助を汚しちまうなんて駄目だっ!コイツの運命の相手は俺じゃねぇんだから――!!)
脳内に静止を求めるも、前立腺まで送り出されていた精子は射精へのカウントダウンを待ちきれなかったようだ。
「は、離せッ――!!」
恍惚とした表情を浮かべたまま俺のペニスを咥え続けている亀之助は、尿道口への刺激を緩めまいと俊敏に舌を動かす。口内射精間一髪のところで、彼の肩を掴み…無理矢理引き離すと、的を失くした白濁液は彼の顔面へと直撃した。
「亀之助…すぐ流すからっ!!」
慌てて湯桶にぬるま湯を張ってやるのだが、湯を被せようとした俺の手を彼は払いのけた。カランコロンと転がる桶の音が静寂に包まれた浴室内に響いたのだが、亀之助はその先を振り返ることはなかった。
額から鼻頭を伝い口内へと零れる俺の精液を我慢汁と石鹸のメレンゲに混ぜ…飲み込んでしまったのだ。
「磯浦様の子種が私の体内に…」
このとき俺は――“よからぬコト”にも気づいてしまった。亀之助の股間を覆い隠していた袋状の白布地が盛り上がり、収まりきらなくなった大槍のようなペニスの先端が色白の腹筋にむかって飛び出していたのだ。
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