年の差なんてバイバイ
春兄との年の差は七つ。物心ついた時から大好きだった春兄とようやく結ばれて同棲を始めた蓮太は幸せの絶頂だった。週末は獣のようにセックスをしてからまったり過ごす、そんないつも通りのはずの休日に突然の別れ話?!その原因は実は…!
二十歳を迎えたあの日、春兄と正式に付き合うようになった。
春兄との年の差は七つ。俺が生まれた時にはランドセルを背負っていたもんだから、付き合うまでに何百回フラれたかわからない。
中学、高校を経て大学に進学する時、初めて春兄から二十歳を過ぎても同じことが言えるならと言われた。
お互い職場や学校の環境に慣れた頃を見計らって同棲を始め、今では新婚夫婦みたいな日々を送っている。
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「はぁ、あっレン、あぁっ!アッ…あ、イく…ッ!」
慌ただしい平日を終えた週末、がっつり体力をつけるために朝から牛丼を食べて昼を過ぎてもベッドから降りない。
今日こそ丁寧な愛撫をして、時間をかけて前戯してから抱くつもりだった。けど大好きな春兄の裸を前にしたら理性なんてあってないようなものだ。
おかげでいつも通りローション頼りに精液が枯れるまで抱きっぱなし。
何個目かわからないコンドームを縛って捨てて、今週も大変だったけど幸せだなって思う週末。
そろそろコンドームを買っておかないとなくなりそうだなんて考えながら、ベッドに沈んだまま息も絶え絶えな春兄に水を差しだした。
もう少ししたら干してある布団を取り込んで、一緒にシャワーを浴びたら夕飯の支度を始めないと。
頭ではわかっているしふわっとした計画もある。あるんだけど、寝そべったまま水を飲んだ春兄の気怠そうな視線に誘われそうになる。
「お前って本当にバック好きだよね。気持ちはいいけど体力の衰え感じるわ」
「ええ、全然そうは見えないよ。春兄はいつだって可愛いし格好いいし最高なのに」
「意味わかんないから。脚がっくがくだしもう少し穏やかにできない?」
本当に重たそうに体を起こした春兄が脚を開くと、内腿が痙攣している。
ピクピク、ビクッ、ピクン、自分の意思ではどうすることもできない震えと、少し赤く腫れて伸縮する後孔。
物心ついた頃からずっと片想いしていた春兄が嫌がることはしたくない、別れの原因なんか絶対に作れない。
好きだからこそ今は、こういう時は我慢して二つ返事で答えるべきだ。
同じ家で暮らせるだけでも幸せなんだからと自分に言い聞かせるけど、俺の決意を知ってか知らずかローションが垂れる後孔を押さえる春兄の指に煽られる。
「今度からバックはやめるよ。あと、えっと…三回まではいい?」
目を向けたらまた触れてしまいそうになる、全然物足りない。それでも嫌われるより何千倍もマシだから、タオルで軽く汗を拭ってパンツを手に取った。
一緒にシャワーを浴びながらいちゃついてもう一回したかった、こんなことばかり考えていたらその内愛想を尽かされるかもしれない。
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