年の差なんてバイバイ (Page 5)
「春兄、…直春、愛してる」
「も、だめだって…アッあ、っ蓮太、…!」
緩急をつけて腰を捻りながら萎えた陰茎を掌で撫で包み、射精に合わせて亀頭を軽く抓むように指を滑らせるとプシャッと勢いよく体液が吐き出される。
色も匂いもしない体液に嫌悪感はないけど、これはこれで多分やりすぎたんだろう。
慌てて陰茎を引っこ抜き、シーツを濡らす体液を陰茎ごとシャツで押さえたが春兄は放心状態で何も言わない。
「は、春兄?大丈夫?」
「や、…男でも潮ふくって本当だったんだな…」
「潮?それっていいこと?」
「その内教えてやるけど、…ダメだマジで腰がいった。腹減った、シャワー浴びたい、しばらくセックスは禁止」
ベッドに肢体を投げ出して動く気のない春兄のために、濡らしたタオルで身体を拭いたり夕飯の支度をして念入りに機嫌を取る。
椅子にも座れないと駄々を捏ねる春兄をベッドから下ろせず、シーツも変えられない。
仕方なく横抱きに膝の上に座らせた春兄の口に炒飯を運ぶと、何口か食べた後甘えるように額を擦りつけてきた。
「俺だってお前のこと好きだから一緒にいんだよ、嫌だとか我儘だとか言え」
「えっと、それで機嫌が悪かったの?」
返事はもらえないまま、口を開ける春兄の口に炒飯を運びながら俺はその言葉の意味を考える。
好きだから、嫌われたくないから、お互いにもっと我儘を言ってみよう。少し不器用な恋愛をしているけど、多分俺たちが別れることはないと思った。
Fin.
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