土曜日の秘め事 (Page 2)

直矢の厚い胸板に体を擦り寄せ、首に腕を絡めて腰を前後に動かす。

やがて直矢の腰遣いがだんだんと激しさを増していき、俺は無我夢中で直矢にしがみついた。

「アッ…あんっ、…あぁっ…直…矢…っ」

「気持ちい？　兄貴」

垂れた前髪の間から欲に濡れた目が楽しそうにこちらを覗き込んでくる。

いたずらっ子っぽい笑い方は昔のままなのに、滴る色気がある。

セックス中も兄らしく振る舞いたい気持ちはあるが、そんな目で見られると、もうどうでもよくなってしまう。

「いいっ、きも、ち、いいっ、ナオっ、気持ちいっ…！」

俺はかぶりを振りながら、確実に気持ちいい部分を責めてくるピストンに背中を反らして喘いだ。

「…ッ、俺もすげえ気持ちイイ。兄貴のナカ、絡みついて離れねえ…」

欲情した目が俺を見据え、すぐに唇が重なる。

骨ばった掌で腰を抱き寄せられ、俺は直矢の首に抱きつき、汗ばんだ体が密着した。

結合部から響く濁った水音に、先走りで濡れた俺の陰茎が互いの腹に当たるいやらしい音が交ざる。

「っは、アァっ…す、き…好きっ、ナオ、ナオ…っ」

「…俺も、めちゃくちゃ好きだ、兄貴。…すげえ好き」

抱きしめる腕の強さと鼓膜を侵す声色に体が溶けそうになっていると、反り返り露出した裏筋を指の腹で擦られ、快楽の痺れが一気に走った。

「アア…ッ！　だめっ、そこっ、ナオッ…！」

「はは、兄貴、限界そう…俺もそろそろヤベえかも…」

「あぅっ、あっ…ナオっ、やだ、それっ、やああ…っ」

ぐりぐりと裏筋を押され、放ちたい苦しさに背中が反り、腿がぶるぶると震え出す。

「あああっ…ナオ…だめ、イく、もぉイッちゃう…っ」

「イケよ、俺もすぐイクから」

「ナオっ、ナオ…ッ！　あっあっ、あ…ああぁ…っ…！」

「…正紀…ッ」

階段を駆け上がるように絶頂を迎え、互いの腹の間に精液を撒き散らす。

内壁が直矢の雄をきつく抱きしめた瞬間、耳元で名前を呼ばれながら体内に放たれた。

「…っは…はぁ…っ」

射精の疲労感に酔いしれる暇もなく、繋がったまま仰向けに倒される。

直矢は陰茎を引き抜き、下唇を舐めながら数回扱くと、すぐに挿入してきた。

淫液をこぼした窄まりがくぷんと音を立てて亀頭を飲み込んだ。